大飯原発、直ちにとめろ! もたもた活断層調査してる場合じゃない!
大飯原発については7月の再稼働前から「活断層隠し」が発覚、直ちに現地調査するよう求めてきました。
ようやく11月2日に島崎・原子力規制委員と、渡辺満久・東洋大教授をはじめ4人の「専門家」が現地調査し、4日、7日と2回にわたって調査結果の検討会が行われました。
検討会の資料、YouTube映像などは原子力規制委員会のホームページから見ることができます。
この現地調査と検討会により、大飯原発地下に活断層があることが明らかになりました。
上の図は、大飯原発北側に関西電力が掘った場所(トレンチ)の南壁面です。
赤い線で示した断層が見られます。
この断層は、「12~13万年前」と書かれた層を突き上げているので、12~13万年前より新しい時期に生じたものです。
この点については4人の「専門家」の意見が一致しています。
12~13万年より新しい時期に動いていれば、活断層と考えられますが、関西電力は「地すべり」によるものだと主張しています。
実際はどうなのか?
地すべりなら低い方に下がるはずです。
2012年11月8日 テレビ朝日「モーニングバード」より
ところがこの写真の右側が海側、左側が山側です。
断層は海側が上に突き上げられています。
この断層は地すべりによるものではなく、活断層なのです。
活断層の専門家・渡辺教授は「活断層に間違いない」と断言しています。
あり得ない「地すべり」に固執する岡田教授
2012年11月5日 テレビ朝日「報道ステーション」より
ところが岡田篤正・立命館大学教授は
「地下深部まで続く断層運動と即断できない」
「むしろこのような構造は地滑り的に見える」
と執拗に主張しています。
海側が上がっていることについては何も触れていません。
学問的に活断層と断定できるかどうかは、私たちにはどうでもいいことです。
問題なのは、他の2人も含めて、4人の「専門家」全員が活断層の疑いを否定していないことです。
活断層の疑いがある以上、まず大飯原発の運転を止めて、その上で活断層と断定できるかどうか、じっくり調べればいいのです。
2012年11月5日 テレビ朝日「報道ステーション」より
ところが岡田教授は「先走って結論付けたりするのは危険だ」と言います。
一体、誰にとって「危険」なんでしょうか?
関西電力にとって「危険」だとしか考えられません。
検討会議を仕切っていたのは島崎邦彦・原子力規制委員です。
危険な原発を「規制」して国民の安全を守る「規制委員」なら、当然、活断層の危険性を重視し、運転を止めた上で、さらに調査するように指示するはずです。
しかし実際には、島崎・規制委員は
「大飯が現在稼働していることに関しては、むしろ規制委員会で議論すべき事項だと思っています。」
として、運転停止の判断から逃げています。
これでは原子力「規制」ではなく、「寄生」です。
そして「ここでは科学的に、観察できたことが活断層なのか、地すべりなのか。あるいは破砕帯がどこを通過しているのか。
そういうことを評価する場である、と考えておりまして、その評価が今のところ決着していないと私は考えております」
として、原子炉南側にも新たにトレンチを掘るなど、大規模な追加調査を指示しました。
2012年11月8日 朝日新聞朝刊6面より
原子力規制委員会は、現在、原子炉の安全指針を策定中です。
安全性を確認できていないのに、大飯原発の運転を黙認していること自体、規制委員会の自己矛盾です。
原子力規制委員会が発足した途端に、大飯原発は停止すべきものなのです。
活断層調査を始めてからは田中委員長は「調査結果待ち」の姿勢です。
島崎委員が「止めるかどうかは規制委員会で議論すべき事項」と言っても、田中委員長は調査結果が出るまで議論する気はないのです。
これでは国民の安全は守れません。
原子力「寄生」委員会です。
2012年11月2日 NHK総合テレビ「ニュース7」より
大飯原発地下のF-6断層の上にはSクラスの重要施設・緊急用取水炉が通っています。
2012年11月8日 テレビ朝日「モーニングバード」より
緊急用取水炉が活断層で破断すれば、原子炉を冷却できなくなる恐れがあるばかりか、非常用ディーゼル発電機も動かなくなります。
巨大なディーゼル発電機にも冷却水が必要なのです。
大飯原発地下をもたもた調査しているうちに活断層が動いたら、とんでもないことになりかねません。
その時は規制委員会も責任の取りようがないのです。
大飯原発はただちに停止すべきです。
2013年も原発ゼロへ がんばろう!
13時半 西戸山公園(西武新宿線・JR・地下鉄東西線 高田馬場駅から徒歩7分)
14時 デモ開始
主催:反原発西武線沿線連合
毎週金曜! いますぐ原発ゼロに! 大飯原発を停止せよ! 首相官邸・国会議事堂周辺抗議
1月11日、18日、25日
午後6時~8時(予定)
首相官邸&国会議事堂周辺
国会議事堂前駅は大混雑が予想されます。
霞ヶ関駅、虎ノ門駅、桜田門駅をご利用ください。
主催:首都圏反原発連合
1月20日(日) 西尾正道氏講演会 -放射線の人体への影響-甲状腺異常など内部被曝を中心に
午後1時半~5時
中央大学駿河台記念館610号室
千代田区神田駿河台3-11-5
JR中央・総武線 御茶ノ水駅下車、徒歩3分
東京メトロ丸ノ内線 御茶ノ水駅下車、徒歩6分
東京メトロ千代田線 新御茶ノ水駅下車(B1出口)、徒歩3分
都営地下鉄新宿線 小川町駅下車(B5出口)、徒歩5分
資料代:1000円
参加人数把握のため、ご参加希望の方はファクス(03-5368-2736)かメール(kokumin-kaigi.syd.odn.ne.jp)でご連絡下さい。
主催:NPO法人 ダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議
1月22日(火) 経団連会館前抗議
午後6時~8時
丸の内線・東西線・千代田線・半蔵門線 大手町駅 c2b出口直結
主催:首都圏反原発連合
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コメント
活断層の有無が問題になるのは、原発の危険を避けるため。
判断が難しいのなら、いったん原発を止めてゆっくり納得のゆくまで学者同士で話し合えばよい。
これが、英語でいう「フェイル・セイフ」の考え方。
日本語には未来時制がないので、日本人には最悪のシナリオを想定することが難しい。
目の前に危険が迫るまでは、自分は安全であると考える傾向がある。
Fail-safe: 万一の失策・故障に対する安全確保のこと
http://www11.ocn.ne.jp/~noga1213/
http://3379tera.blog.ocn.ne.jp/blog/
投稿: noga | 2012年11月 9日 (金) 22時08分