資料探しを口実に、大飯原発活断層を議題から外していた! 「別室視聴」に込められた狙いとは
大飯原発の活断層については、この間、渡辺満久・東洋大教授などの現地調査も行われ、6月29日には枝野経産相が専門家会議(意見聴取会)で確認する考えを示していました。
ところが、7月3日に行われた「地震・津波に関する意見聴取会」は当日になって突然、傍聴できなくなり、別室で中継画面を見つめるだけの「別室視聴」に変えられてしまいました。
この「意見聴取会」では初めてのことだそうです。
現在運転中の原発は大飯原発3,4号機だけです。
その大飯原発に活断層があるんだから、まず大飯原発から審議するのが当然です。
6月25日の市民団体との交渉では、F-6断層トレンチの断面拡大図(原図)を保安院が入手していることも分かっていました。
ところが、当日配布された資料には、美浜原発や高速増殖炉もんじゅの資料はあるのに、大飯原発の資料はまったく見当たりません。
さっそく杉山雄一委員(産業技術総合研究所 活断層・地震研究センター主幹研究員)が
「まったく大飯原発の情報が出てないのは、私はまったく理解できません」
「今日、そういう(大飯原発活断層についての)議論をすると思い、自分の日程も変えてここに来たのですが・・・」
と抗議しました。
これに対して保安院は
「写真なり、現地調査の、それから議事録ですね、本日間に合わなかったので提出できなかった」
と説明していました。
ところが「意見聴取会」後のテレビ朝日の取材に対し、保安院原子力発電安全審査課の小林勝・耐震安全審査室長と関西電力が答えたところによると、
・6月上旬に保安院が関西電力にF-6断層の資料提出を要請
・調査の写真なども下請け業者までさかのぼって探すよう指示した
・7月1日になっても資料が提出されないので小林室長が連絡をとったが、関西電力は「一生懸命探したが、見つからなかった」。
・小林室長は「再度探すよう、強く言った。もっと真摯に対応しろと言った」。
・関西電力は「資料が整い次第提出する予定です。」
・保安院は「この程度の(資料)収集状況だと、審議されても専門家の先生方にご足労をおかけするだけだと」思って、議題にしなかった。
かくして、大飯原発活断層が3日の議題から外されてしまったわけです。
1ヶ月近く経っても資料が出てこないのなら、保安院は「意見聴取会」の場でそのことを明らかにすべきでした。
「専門家の先生方」に遠慮してる場合じゃ、ありません。
ことは全国民のいのちにかかわることなんです!
そうした事実を隠し、「別室視聴」を強行したところに、保安院が関西電力とグルになっていることが如実に表れています。
渡辺教授は6月27日に国会議員団とともに現地を調査し、2~3日で調査できるところが少なくとも3ヶ所あると述べています。
大飯原発3,4号機は今も運転されています。
事態は1分1秒を争うのです。
直ちに大飯原発を止め、活断層を調査すべきです。
追伸
7月4日の東京新聞朝刊2面の記事によると、保安院は
「今月中にも開く次回会議にも写真が出されなければ、提出済みの他の資料だけで調べる。
場合によっては専門家に現地調査してもらうことも検討する」
としています。
悠長なことを言って引き延ばさないで、1日も早く現地調査せよ!
7月13日(金) 緊急!大飯原発3号機を停止せよ!首相官邸前抗議
【日時】7/13(金)18:00〜20:00 予定
【場所】首相官邸前(霞ヶ関駅より徒歩7分、虎ノ門駅より徒歩10分)
※千代田線・丸ノ内線の国会議事堂前駅は大混雑が予想されます。
【呼びかけ】首都圏反原発連合有志
7月16日(月・海の日) さようなら原発10万人集会メインステージ
12:30 ~ オープニングコンサート
13:00 ~ メイン集会(14:00まで)
13:30 ~ パレード出発(解散地点:明治公園、他)
<これまでの行動>
7月6日(金) 緊急! 大飯原発3号機を停止せよ! 首相官邸前抗議
午後6時~8時(予定)
首相官邸前(霞ヶ関駅より徒歩7分、虎ノ門駅より徒歩10分)
※千代田線・丸ノ内線の国会議事堂前駅は大混雑が予想されます。
【呼びかけ】首都圏反原発連合有志
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