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電力会社の「とりこ」になった保安院が大飯原発活断層調査を引き延ばし!

 7月5日に発表された「国会事故調査委員会 報告書」はおそろしいです。

 福島第一原発事故は、電力会社、経産省・保安院が一体となって引き起こした人災であることを明らかにし、以下のように、規制当局(保安院)が電力会社の「とりこ」になっていたと指摘しています。。

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 この、電力会社のとりこになった保安院が、今現在も大飯原発活断層の調査を引き延ばし、妨害しているのです。

敦賀原発の活断層も認めなかった保安院

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 上の図は7月5日、参議院議員会館で行われた「どうする?大飯原発~隠され続けた断層(破砕帯)問題 国会議員/市民緊急勉強会」で渡辺満久・東洋大教授が示したスライドです(以下、同様)。

 以下、渡辺教授の講演を紹介します。

 かつて、保安院も原電(日本原子力発電)も、上の図のように、敦賀原発は断層も何もない所に作ったという説明をしていました。

 ところが、「そんなはずはない、掘ってください」と言ったら下図のようにたくさんの断層が出てきた。

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  活断層ではないと言うので、それならいいかと思っていたが、くわしく調査したところ、大断層だった。

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 この認定をめぐって、原電は、認めたんだけど、調査は間違っていないとさかんに主張していた。

 じゃあ、なんで今まで見落としていたんだと言ったら、見落としではない、法律が変わったから見つかったんだ。

  これは非常に変な話で、確かに、(活断層の基準は)5万年から12万年に変わったけど、それとは関係ないレベルの話だった。

 私が思ったのは、ちゃんと調査しても(原電では)だめなんじゃないか。そういうことを自白しているようなものじゃないかと思いました。

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 敦賀原発2号機の地下の断層は活断層ではないかと、2008年に指摘しましたが、原電も保安院も何もしなかった。

 今年4月になって、突然、保安院はたくさんの人を連れて行って、これを活断層と認定しました。

 保安院は今、この活断層の調査を指示していますが、直ちに廃炉にすべきです。

活断層審査、ここが問題だ

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 1.活断層を無視したり、長さを短く認定したりして、影響を小さく見せてきました。

  大飯原発でも、Fo-B、Fo-A、熊川断層の3つが「仮に連動して動くと仮定」して地震の強さを計算すると、この3つが連続した断層と考えるよりも、はるかに小さな地震になります。

 2.活断層が動いた場合の影響には、揺れによる被害と、地盤のずれによる被害の両方があります。

 地震に対しては耐震設計ができるけれども、ずれには対抗しようがない。

 活断層の上にある原発は廃炉にするしかない。

 3.日本の活断層審査体制はまったく不適切で、敦賀原発に見られるように、間違いを繰り返してきました。

 地震の専門家は、活断層の専門家ではありません。

 活断層の専門家は変動地形学の研究者で、多くは文科系の地理学に属しています。

 これまで原発の活断層審査に当たってきた「専門家」は、専門性・中立性に大きな疑問がある方がおられます。

 個人個人の方はとてもよい人なんですが、何かを背負って来られる方が多すぎるんです。産総研(産業技術総合研究所 経産省所管の独立行政法人)の方や産総研OBの方がほとんど。

 自由に意見が述べられているとは思えません。(以上、渡辺教授の講演より)

大飯原発活断層を直ちに調査せよ!

 まさに、原子力ムラです。

 こんな構造的腐敗を抱えた保安院や「専門家」に任せておくことはできません。

 保安院は7月3日の「意見聴取会」に大飯原発の資料を一切出さず、次回の「意見聴取会」は2週間くらい後になると述べています。

 活断層調査を求める声を、さらに広げていきましょう!

7月13日(金) 緊急!大飯原発3号機を停止せよ!首相官邸前抗議

 【日時】7/13(金)18:00〜20:00 予定

 【場所】首相官邸前(霞ヶ関駅より徒歩7分、虎ノ門駅より徒歩10分)

 ※千代田線・丸ノ内線の国会議事堂前駅は大混雑が予想されます。

 【呼びかけ】首都圏反原発連合有志

7月16日(月・海の日) さようなら原発10万人集会

 メインステージ

  12:30 ~  オープニングコンサート

  13:00 ~ メイン集会(14:00まで)

  13:30 ~ パレード出発(解散地点:明治公園、他) 

<これまでの活動>

7月6日(金) 緊急! 大飯原発3号機を停止せよ! 首相官邸前抗議

 午後6時~8時(予定)

 首相官邸前(霞ヶ関駅より徒歩7分、虎ノ門駅より徒歩10分)

 ※千代田線・丸ノ内線の国会議事堂前駅は大混雑が予想されます。 

 【呼びかけ】首都圏反原発連合有志

(アース)

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