緊急警告:野菜のセシウム汚染にご注意!
2月26日の記事「野菜の放射能(セシウム)汚染は大丈夫? 内部被曝をできるだけへらそう」で、葉物野菜などのセシウム汚染は昨年春頃に比べてかなり減ってきていることを明らかにしました。
当時の測定データの大部分は検出限界が10ベクレル/kg以上でした。
最近、生活クラブ生協は検出限界を10ベクレル/kg未満まで下げて測定しています。
その結果、首都圏産の野菜も、セシウム汚染されていることが分かってきました。
これは生活クラブ生協の野菜が特に汚染されているということではなく、普通なら「検出限界以下」と表示されるものが、意欲的に検出限界を下げて測定した結果、放射線量が測定できたということです。
上の図は、生活クラブ生協の野菜の測定値のうち、放射性セシウム(134+137)の検出限界が10ベクレルkg 未満で測定されたものを示しています。
赤棒は測定値、白抜きの棒は検出限界未満だったことを表しています。
例えば一番上の埼玉県産ほうれん草は16ベクレル/kg、千葉県産は8ベクレル/kg 未満です。
首都圏産の葉物野菜では、ほうれん草、小松菜、水菜、ロメインレタスから放射性セシウムが検出されています。
トマト、ミニトマト、きゅうり、ピーマン、なす類、いちご、スナップエンドウは首都圏産でも、まだ放射性セシウムが検出されていませんが、検出限界10ベクレルで測定している場合がほとんどなので、10ベクレル未満の汚染がある可能性があります。
根菜類ではレンコン、大根、かぶの汚染が目立ちます。
芋類はセシウムの移行係数が高いと言われており、注意が必要です。
果物では栗、レモン、キウイから放射性セシウムが検出されています。
青森県産のりんごは、1検体だけですが、2ベクレル/kg 未満です。
たけのこはセシウム汚染されていることが多いですが、山形産の「たけのこ土佐煮」は2ベクレル/kg 未満でした。
野菜と果物のグラフの横軸は最大80ベクレルですが、上のきのこのグラフの場合は800ベクレルです。
セシウム汚染が段違いです。
長野県産のしめじ(冷凍)だけは2ベクレル/kg 未満ですが、ナメコの全検体から検出されています。
特に深刻なのは生椎茸です。
静岡県産からも放射性セシウムが検出され、茨城産の中には、670ベクレル/kg で、3月末までの暫定基準をも超えて出荷停止になったものもあります。
バンダジェフスキー氏の報告によると、チェルノブイリ原発事故の影響で体重1kg当たり11~26ベクレルのセシウム137が検出された子どもたちの60%以上に心電図異常が見られています(詳細はブログ参照)。
セシウム137を毎日10ベクレルずつ摂取すると、体内にどんどん蓄積していきますが、最終的には排出される量と釣り合って平衡状態になります。
子どもは排出が盛んなので成人より早く、少ない量で平衡に達します。
1歳では約230ベクレル、10歳では約530ベクレルです。
年齢毎の食事量、体重とあわせて計算すると、下の表のようになります。
何ベクレル/kg の食事を1年間とり続けると 11ベクレル/体重kgになるか | |||||
年齢 | 1歳 | 5歳 | 10歳 | 15歳 | 成人 |
食事のベクレル/kg | 3.9 | 5.5 | 3.9 | 2.7 | 2.5 |
1歳児は3.9ベクレル/kgの食事を1年間とり続けると、体重1kg 当たり11ベクレルの放射性セシウムが蓄積し、心電図異常になる恐れがでてきます。
15歳児では2.7ベクレル/kgの食事で11ベクレル/kg に達します。
食材のセシウム汚染が数ベクレル/kg でも安心はできません。
内部被曝をできるだけ少なくするよう、ご注意ください。
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