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2011年9月

ホットスポット、放射能の真実:100ミリシーベルト以下でも、危ないです! (その1)2.5ミリシーベルトでも突然変異

 以前に書いたように、「安全な被ばく量」は、ありません

 にもかかわらず、いまだに、テレビで「100ミリシーベルト以下は影響が出ない」と言う「専門家」がいます。

 食品安全委員会では「生涯100ミリシーベルト」を被ばく限度に設定しようとしています。

 毎時0.4マイクロシーベルトのホットスポットでは、1年で約3.5ミリシーベルトに達します。

 100ミリシーベルト以下の被ばくは生物にどのような影響を及ぼすのでしょうか。

ムラサキツユクサの突然変異

Murasakituyukusa


 
ムラサキツユクサという植物があります。ツユクサの仲間で、夏に写真のような青い花を咲かせます。

 ムラサキツユクサの雄しべには、下の写真のように、たくさんの細い毛が生えています。

Murasakitsuyukusa_hana3

 福原のページ」より

 この毛は、細胞が一列に並んで、できています。

Murasakitsuyukusa_oshibe_ke1_2

福原のページ」より

 普通は、先端の細胞が分裂して、伸びていきます。

 突然変異が起きると、細胞から細胞へと伝えられます。
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市川定夫著「環境学」202頁より

 ムラサキツユクサの花色は青が優性で、ピンクは劣性です。

 青色の遺伝子とピンクの遺伝子を持つ株は青色です。

 蕾にX線を当てると、突然変異で青色の遺伝子が障害を受け、ピンク色になることがあります。 

 その蕾を11~15日後に顕微鏡で観察すると、雄しべの毛の一部がピンク色になり、突然変異したことが分かります。

 ムラサキツユクサの雄しべの毛は、突然変異を鋭敏に検出できる、すぐれた実験系です。

2.5ミリシーベルトでも突然変異

Photo

A.H.Sparrow ら Science 176 916(1972)より作図

 ムラサキツユクサの蕾にX線を照射して突然変異率を調べると、線量に比例して突然変異が増えることが分かります。

 (上の図では各線量での突然変異率から、線量ゼロの時の突然変異率を差し引いて示しています)。

 図中で線量ゼロの次の値は2.5ミリシーベルトです。

 約96万本の雄しべの毛を調べ、820個の突然変異を見つけています。

 100ミリシーベルトどころか、2.5ミリシーベルトでも、突然変異が起こることが分かります。

 突然変異はガンの原因になることが分かっています。

 ムラサキツユクサも、ヒトも、いのちの基本的な仕組みは同じです。

(アース)
 

追伸:小樽市銀山中学校教師の神貴夫さんが発行されている「自然と科学なんでもニュース」71号に紹介されました。同ニュースのバックナンバーは「最首塾」の「コンテンツ」から見られます。

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