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2011年8月

「福島原発事故」原子炉恐怖の実態。その2、核の生ゴミをバラマキ続ける終わりなき事故。

不死身の放射性物質を生み出しバラマキ始めた終わりなき原発事故。

進行中の原発過酷事故は菅が辞めようと辞めまいと放射能汚染は拡大中であります。普通のマシンの事故処理は過去形になるのですが原発事故は継続し続けます。    

チェルノブイリなどは25年経っても未だに汚染され現在もなお、原発から半径30km以内の地域での居住が禁止されるとともに、原発から北東へ向かって約350kmの範囲内にはホットスポットと呼ばれる局地的な高濃度汚染地域が約100箇所にわたって点在し、ホットスポット内においては農業や畜産業などが全面的に禁止されており、また、その周辺でも制限されている地域があるそうです。

自然災害や交通事故との違い。

日本国内で起こっている原発過酷事故は現在進行形であります。
自然災害や普通の事故とまるで違います。地震、雷、火事親父、津波,台風など月単位で続く事は有りません。

自動車事故、航空機事故でも短時間で過去形になります。ただちに現場に行って処理できるのです。
 現場に行っても原発事故は継続中なのです。勿論放射能があって近よる事もできません。原子炉そのものに接近すればいくらでも大量に死者が出ます。ちなみに使用済み燃料をガラスで固化した高濃度廃棄物でも人間が側に寄れば20秒で即死です。
このような事故現場は通常考えられません。
事故、故障プラス殺人放射能です。それが数十年続く史上最悪の過酷事故なのです。
その費用は廃炉にするだけでも15兆円かかります。

熱効率3割で核のゴミである放射性廃棄物(死の灰)を多量に生産する原発。

ウランが燃える前(核分裂前)の核燃料棒は4mの木箱に入れられトレーラーで輸送、人間が手運びしても被爆しないそうです。それが原子炉に挿入すると1グラムのウラン235燃料が核分裂で燃え20度Cの水を10トン沸騰させる事が出来るのです。

 熱出力300万キロワット、電気出力100万キロワット(効率が悪く電気に変換出来るのは3割)の原発は一日ウラン3キロで延べ3万トンの水を沸騰させ蒸気でタービンを回し100万キロワットの電気を生み出し、燃えた(核分裂)あとはプルトニウムなど人間が即死する高濃度放射性廃棄物をほぼ同じ目方を出すのです。正確には核燃料3キロの0.1%3グラムがこの世から消えエネルギーに変換されるのです。これは一日運転すると日本に落とした原爆の4倍の放射性核種(核のゴミ)2997グラムを毎日溜め込んでいく事になります。

原発事故を起こした時は使用中の核のゴミも出るので核の生ゴミといえるでしょう。

資料①

以下の表は原発白書より転出した日本の原発に溜め込まれた核燃料廃棄物(ウラン)の貯蔵量です。

使用済み核燃料貯蔵量

資料②

未来科学館より

原子炉の構造と破られた5重の壁

原子力発電は、核分裂の熱で高温高圧の水蒸気をつくって発電を行ないます。ごく少ないウラン燃料から莫大なエネルギーを取り出せるという特徴がありますが、ウランの核分裂で生まれるさまざまな放射性物質を、密閉空間に安全に閉じこめておくことが常に重要となります。そのためのいろいろな工夫が「5重の壁」とよばれる多重防護構造です。

5重の壁とは?
原子炉内部の構造で、最も内側の第1の壁は「ペレット」。放射性物質のウラン燃料を焼き固めて直径1センチ、高さ1センチほどの円柱状にしたものです。焼き固めることで、放射性物質の飛散を抑えることができます。第2の壁は「被覆管」。多くはジルコニウム合金(ジルカロイ)でできており、350個ほど積みあげたペレットを、パイプ状に覆っています。ペレットと被覆管を合わせたものが「燃料棒」です。燃料棒を並べて水を入れた容器、これが第3の壁、「原子炉圧力容器」です。燃料棒内の核分裂で生まれる放射性物質、そして核分裂の熱で生まれる温度約280℃、圧力7080 気圧の水蒸気などを、厚さ約15センチの鉄製の壁で閉じ込めています。5重の壁で最も重要な壁です。

4の壁は「原子炉格納容器」。基底部には圧力抑制プールがあり、圧力容器内の圧力が高まったときに一部の蒸気を格納容器へ逃がし、それを冷やすことで格納容器内の圧力を下げる役割があります。そして第5の壁、最も外側の壁が「原子炉建屋」。厚さ約1メートルの鉄筋コンクリート製の壁で、放射線のアルファ線、ベータ線、ガンマ線の漏れ出しを防ぎます。建屋は、土木、建築、機械、地質、地震学など、幅広い分野の調査結果にもとづき、周辺地域での大地震や直下型地震に耐えられるよう、一般の建造物と比べてはるかに多くの工夫を取り入れています。具体的には、建屋の設計に揺れや変形の少ないサイコロ型を採用、建屋外壁の鉄筋に通常の建築物の2倍の太さのものを使用、ほかにも計算にもとづく厚さの壁、広く厚い基礎などさまざまな工夫があります。
福島第一原発の5重の壁の損壊状況
現在、福島第一原発の123号機では、原子炉建屋の外にある水たまりから高濃度の放射性物質がみつかっています。冷却機能が止まって、圧力容器内が空だき状態になり、ペレットと被覆管が溶けた可能性と、冷却水が漏れ出た可能性があるとされています。2号機については、圧力抑制プールの一部が損傷し、放射性物質を含んだプール内の水が漏れ出した可能性が指摘されています。134号機の建屋が水素爆発によって崩壊しました。水蒸気と被覆管のジルコニウム合金の熱化学反応で水が分解して、多量の水素ガスが発生したためです。水素は、圧力容器内だけでなく、使用済み燃料プールからも発生したと考えられています。

福島第一原発の事故では、放射性物質を5重の壁で防ぐことができませんでした。その損壊は最も内部のペレットにもおよんでしまいました。今後、原子炉全体をどのようなシステムにしていくか、新たな課題がつきつけられています。

核の生ゴミの解説は次回詳細に掲載いたします。

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