猛暑を乗り越えて
今年の夏は、113年間の観測史上最高の暑さだった。
6~8月の日本の平均気温は、平年より1.6℃高かったという。
1.6℃高くなるだけで、あんなに暑くなり、熱中症で400人以上も死ぬ事態になるのだ。
温暖化を2℃以内に抑えるという目標を達成するのは容易なことではないが、今年の猛暑でも1.6℃高に過ぎなかったことを思えば、1年中2℃高というのは、想像を絶する異常事態だろう。
わが家のシクラメン・ロマンス。この冬、可憐な花をたくさん咲かせていた。
冬の花・シクラメンは、日本の暑い夏が苦手だ。
夏は休眠し、少なくなった葉を何とか維持するのが精一杯。
涼しくなったら、ようやく休眠から覚めて、葉を増やし始める。
ところが猛暑の今年は、ほとんどの葉が枯れてしまった。
梨も高い。いつもなら100円以下で買える幸水が、今年は130円以上している。
彼岸花も猛暑で発芽が遅れ、約10日遅れでようやく咲き出した。
「米国では昨年、厳冬だったことを受け、国民が温暖化の進行に疑問を持ち始めた」という(朝日新聞 2010年9月27日朝刊19面)。
温暖化が進むと、気候変動の巾が大きくなり、猛暑になったり厳冬になったりすると言われている。
猛暑を経験した日本でも、温暖化対策は遅々として進んでいない。
風力発電にしても、世界で爆発的に拡大しているのに、日本では普及が進まない。
NPO法人環境エネルギー政策研究所長の飯田哲也氏は
「最大の課題は送電系統。欧州のいくつかの国では自然エネルギーを優先的に接続しているが、日本では、地域独占にある電力会社がそのようにせず、系統を封じ込めている。
費用が安い風力が、高い太陽光より普及しない国は日本だけで、政治的、制度的なひずみがある」と指摘している(上記新聞20面)。
わが家のシクラメンは、わずかに残っていた葉もすべて枯れ、代わりに新芽が出てきた。中にはすでに緑の葉を見せているものもある。
ようやく猛暑をしのいだ今、自然エネルギーを増やし温暖化を阻止するグリーン革命を進めていかねばならない。
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