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再生可能エネルギーも上げ底!?

「再生可能エネルギーを20%に」って、本当?

 麻生首相は4月9日、日本記者クラブで「新たな成長に向けて」と題して演説し、 「2020年には、エネルギー消費に占める再生可能エネルギーの比率を今より倍増して、世界最高水準の20%まで引き上げたいと思っております」と胸を張った。

 2020年の温室効果ガス削減目標を「1990年比8%(2005年比15%)」と発表した6月10日の記者会見でも、「新エネルギー、いわゆる水力発電などの再生可能エネルギーの導入量を世界最高水準の20%にまで引き上げる」と繰り返した。

 「『太陽光発電を20倍に』と言うけれど」で明らかにしたように、現在の政府計画では、2020年に一次エネルギーに占める再生可能エネルギーの割合は、水力・地熱3%+太陽光発電1%+新エネルギー4%、合計8%である。とても20%には達しない。

 麻生首相の「再生エネルギー20%」はとんだ「上げ底」目標である。「漢字を読めない」「空気が読めない」とは聞いていたが、数字も読めないのだろうか。

国際的にも低水準 

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環境省検討委員会の「低炭素社会構築に向けた 再生可能エネルギー普及政策について(提言) 参考資料2」より

 上のグラフは環境省が設置した検討会が発表しているものだ。ピンクの横棒が2005年の再生可能エネルギー比率、水色が2020年の目標値だ。

 ここでも日本の2020年目標は8.2%にすぎない。

 他方、EUの目標は20%。デンマークは30%、スウェーデンに至っては49%を目標としている。中国は15%目標。

 日本の再生可能エネルギー目標がいかに低水準か、明白だ。

 こんな調子で「低炭素革命」だの、「政権担当能力」だの言われても、ねぇ!

(アース)

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