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国際金融危機と地球温暖化

 「米国は産業の実力以上の軍事支出と過剰消費社会を維持してきた。なぜそんなことが成り立つかというと、世界中から金が流れ込む構造を作ったからだ」と指摘されている(2008年10月9日 朝日新聞朝刊15面 財団法人日本総合研究所・寺島実郎氏)。

 イラク戦争に注ぎ込まれた戦費はすでに約100兆円を超え、ドルの信用を揺るがしてきた。そこに決定的な打撃を加えたのがサブプライム・ショックだった。返済能力がない人々にまで金を貸して住宅を買わせ、過剰消費を煽ってきたツケが回ってきたのだ。そして遂には銀行同士でさえお互いに信用できない不信の構造に落ち込み、お金が回らず、株価が暴落、恐慌の不安さえもたらしている。

 この国際金融動乱は、過剰消費と軍事支出で支えられてきた経済メカニズムの末期症状と言えよう。

 クレジットカードや消費者金融など、お金を貸すシステムを「整備」して消費を煽り立てる。それがエネルギー・資源を大量消費し、地球温暖化を招いてきた。各国が持っている武器・弾薬などを製造・使用する過程で、一体どれだけのCO2が排出されているのか、見当もつかない。今、この瞬間にも、アフガニスタンで、イラクで、多くの人々が殺害されている。その軍事力は、過剰消費の体制を守るために行使されている。

 国際金融危機も、地球温暖化も、その根っこは軍事力に守られた過剰消費の体制にある。

                                            (アース)

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受信: 2008年10月11日 (土) 23時30分

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