温暖化と天然ガスパイプライン
地球をホットにする温室効果ガス、今1番量的に多いのはCO2である。
温暖化効果を持つ気体は他にも沢山ある。
温暖化の元である赤外線吸収率、言い換えれば暖め度である。
高いものを順に並べてみた。
CO2を1とする。
六フッ化硫黄(SF6) 23,900倍
フロン類 7,000-9,000倍
プロパン類 500ー6,000倍
亜酸化窒素(N2O) 310倍
メタン(CH4) 21倍
メタンは量的には2番に多い。
メタンガスは天然ガスの主成分である。
メタンの大気中濃度は1800年まで一定だったが、現在までに3倍になってしまった。
勿論人類が天然ガスを使い始めたからだ。
現在世界では天然ガスを膨大な長さのパイプラインを使って輸送している。
具体的に中国のパイプラインの長さを見ると、2006年末までに4万キロメートルになり、
地球一周分である。
さらに2015年までに天然ガスのパイプラインだけで総延長が10万キロメートルを超える見通しである。
『パイプラインの危険性』
これだけ長いと途中で漏れたり爆発したりするのだ。
2007年5月8日、非常事態省のViktoria Ruban報道官によると、シベリアからウクライナを経由してドイツやほかの欧州各国にガスを運ぶパイプラインが「大きな爆発」によって切断されたと発表。
ロシアから欧州連合(EU)へ天然ガスを輸出している主要パイプラインの1つが爆発し、輸送が停止した。爆発は現地時間の午後2時25分ごろ首都キエフ(Kiev)に近い場所で発生し、長さ30メートルのパイプが破裂、150メートール離れたところまで破片が飛び散った、とあるが、相当の量のメタンが拡散し温暖化ガスをバラ撒いたはず。
パイプラインは世界中に張り巡らされ、何十万キロあるか解らないのである。
現状では全てを点検監視するのは不可能だそうだ。
そこで日本では温室効果ガス観測技術衛星『GOSAT』を暮れから平成21年にかけて打ち上げる。
GOSATはパイプラインのメタンガス漏れを監視する役目も担っている。
所属 JAXA
製造 三菱電機
NSSDC-ID -
NORAD No. -
打上げ機 H-IIAロケット
打上げ場所 種子島宇宙センター
打上げ日時 2008年度予定
軌道 太陽同期準回帰軌道
高度 666km
軌道傾斜角 98度
周期 約100分
回帰日数 3日
設計寿命 5年
運用停止年月日 -
Web 温室効果ガス観測技術衛星
「GOSAT」
物理的特徴
本体寸法 2.4m × 2.6m × 3.7m
最大寸法 13.7m(太陽電池パドル翼端間)
質量 1,750 kg(打上げ時)
発生電力 3,800W(寿命末期)
※資料により3.3kW~4.0kWとばらつきがある。
姿勢制御方式 3軸姿勢制御方式
(異常時:太陽指向スピン安定)
ミッション機器
TANSO-FTS 温室効果ガス観測センサ
TANSO-CAI 雲・エアロソルセンサ
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