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2008年6月

黒氷河と温暖化とオセロゲーム

白氷河と黒氷河は大自然のオセロゲーム。

 黒い氷河が存在するのだ。
何処かの親分が白いものを黒いと言わせているのではない。
ご覧の通りである。

 現在ヒマラヤの氷河は科学者たちの予想を超えて溶け、毎年1mずつ薄くなっている。ガンゴトリ氷河などは20年前の2倍弱の35メートル/年で後退し続けている。
その融解スピードに拍車をかけているのは勿論温暖化だが、それだけではない。
黒い氷河の存在である。
正体はヒマラヤの氷河でモンスーンの時期に大量発生する雪氷藻類。マリモのような微生物「クリオコナイト」である。
黒氷河は太陽熱を吸収し、なんと3倍弱、融解をスピードアップするのである。
30億年前から真っ白い氷河に黒い穴『クリオコナイトホール』を作り、オセロゲームのように白を黒にひっくり返して氷河を壊し続けているのだ。
大自然のオセロゲームはイーブンの勝負で均衡を守っていたのだが、温暖化によって黒が優勢になってしまった。

スーパービッグメルトは全てを溶かす。

 地球規模の温暖化は地球規模で氷を溶かし、人類文明をも融解させる。
インドのインダス川、中国の黄河は世界文明の発祥地である。その水源であるチベットやヒマラヤ山脈の水流を調整している自然の氷河湖が、20世紀の10倍にまで増えている。
温暖化により氷河の融解スピードが加速され、氷河湖の水位が上昇、決壊の危機に瀕している。

 地球水循環研究セーターの研究データによると、氷河の端っこがここ数年13メートルのスピードで融解し、最大は30メートルも後退しているのである。
50ヶ所近い氷河湖が次々決壊すれば大洪水になり、パキスタン、ブータンなどで数万人が被災する。
さらにインドのガンジス川や中国の黄河、長江は絶大なる被害を受け、大水害の後これらの河川は乾期に水の流れない「季節的河川」になる。

 乾期に水が流れなければ、灌漑用水が枯れはて、大干ばつになる。ガンジス川はインドの栽培地の40%を灌漑しており、流域の4億700万人が大被害にみまわれ、飢饉になる可能性がある。
チベット氷河群(中国・チベット青海高原)が溶ければ、長江、黄河、ブラマプトラ川が干上がり、中国の穀物栽培の50%が被害をこうむる。
中国、インドとその周辺諸国で10億人以上の食料と水が失われ、行き場を失って難民となる。

 水が無ければ食料が出来ず、文明が崩壊する。
国連の「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」によればヒマラヤ山脈の氷河は2035年までの40年間で5分の1になってしまう。
これは世界中で起こっているのである。
「世界氷河台帳(World Glacier Inventory)」には世界中の氷河の40%、64,541個が載っている。
その大部分が学者を驚嘆させるほど急速に溶解し始めている。
人間が使える水(淡水貯水量)の70%は氷河の恵みによる。もし氷河が融解し消えてしまえば、水不足・食糧不足で20~30億人が難民化し、世界はパニックに陥るのだ。
飢餓、戦争、疫病、あらゆるものが人類を襲うのである。

参考

 黒氷河;図1の左上(クリックすると拡大できる)

 氷河融解

  約30年間の薄くなった氷河の変化が大きいのは

  30m以上は イタリア・カレセル カナダ・プレース フランス・サレンヌ各氷河

  20m以上は アメリカ・南カスケード フランス・サンソルラン スイス・グリース オーストリア・ヒンター各氷河

                                   byエコエンジェル

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北極で加速する温暖化

 温暖化は予想以上に急速に進み始めているようだ。
 先日放映された「北極大変動 第1集」を中心に紹介する。

 下の2枚の写真を見比べてほしい。

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「北極大変動 第1集(2008年5月25日 NHKテレビ)」より

 北極海の氷は1980年からの27年間にすでに40% 融けている。
 氷が融けると、太陽光の反射が少なくなり、海が暖められ、地球の温暖化が加速される。温暖化の悪循環だ。

 北極圏の氷河(氷床)も急速に融けている。

Photo_2
氷河の表面で融けた水が
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割れ目(ムーラン)に流れ込み、
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ムーランを通じて氷河の下に入り込む。
Photo_2
すると氷河がわずかに浮き、
岩盤との摩擦が小さくなる。
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氷河の流れが加速し、
大量の氷が海へ出て行く。

 「北極大変動 第1集(2008年5月25日 NHKテレビ)」より

北極海の氷が融けると、氷河の流出を加速する。

50tr361_4 2007年の春、シベリア、アラスカ沖の
広い範囲で氷が融け、海面がのぞいた。
50tr361_5 そこでは海水が蒸発し、上昇気流によって低気圧が、氷の上には高気圧が生まれる。
50tr361_6 その間を強風がフラム海峡に向かって吹いた。
50tr361 この風はもともとの氷の流れを加速し、
50tr361_7 大量の氷が北極海から出て行ってしまった。

「北極大変動 第1集(2008年5月25日 NHKテレビ)」より 

 こうした悪循環の結果、2007年、北極海の氷は激減した。

2008

ICE MELT ACCELERATES AROUND THE WORLDの図2を改変

 1953年から2006年まで、北極海の9月の氷は10年で7.8%ずつ減少していた。これは気候モデルによるシミュレーションの3倍に達していた。2007年9月には、実に20%以上も減少した。

 北極周辺の氷が融けると、さらに大きな問題が生じる。

  1.  グリーンランド沖には大気中のCO2を大量に取り込んでいる海域がある。ここでは北極の寒さで冷やされて重くなった海水が沈み込み、CO2を深海に運んでいる。北極が温暖化すると、この流れが細くなり、大量のCO2が大気中に残ってしまう。
  2. 北極周辺の永久凍土が融け、土壌中の最近の活動が増え、大量のCO2が発生する。

 温暖化の影響を受けやすい北極は、地球のカナリアである。氷の減少に見られるように、地球温暖化は今や坂道を転げ落ちるかのように加速されつつある。レスター氏が指摘しているように、「2050年までにCO2排出を半減」などと悠長なことを言っている場合ではないようだ。

 ホッキョクグマは氷上のアザラシを捕まえて食べる。2007年は氷のない期間が例年より2ヶ月も長く、ホッキョクグマは絶滅寸前に追い詰められている。人類の近未来を暗示しているのだろうか。

50tr361_2

 スバルバル諸島で餓死していたホッキョクグマの小熊
「北極大変動 第1集(2008年5月25日 NHKテレビ)」より 

                              (アース)

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温暖化と牛乳不足

父の日に“牛乳(ちち)”を贈ろう 。
洒落ではありません。
佐賀県の酪農業界団体の婦人部が15日の父の日には「牛乳(ちち)」を贈ろう。
「父の日に牛乳(ちち)を贈ろう!」キャンペーンで3人の娘を持つ古川知事に
父の日のプレゼントしたのです。
全国に牛乳の消費拡大をアピールを展開しています。
ところが肝心の(ちち)牛乳が不足してきたのです。

 私の様なくたびれた(ちち)父は不足しても困らないのですが新鮮な(ちち)牛乳が不足なのです
「このままじゃー日本の牛乳が消えてしまう」と『安全安心な国産牛乳を生産する会』は嘆く。
原因は06~07年度は生乳の減産計画が裏目に出たのです。
少子化で消費量の減少傾向を見誤ったのです。
牛乳生産の減少幅が需要の減少幅を上回ったのです。

減産政策が08年度では逆に2.4%の増産をせまられてきました。
政府の言うようにそうは生産を簡単に増やす事は出来ないのです。
原油や飼料価格の高騰に悩む畜産・酪農業者は廃業が13%にも拡大して増産は進んでいません。
特にバイオ燃料に奪われ高騰したトウモロコシや配合飼料価格は16%上昇しました。
さらに穀物大輸出国のオーストラリアが温暖化による5年にわたる大干ばつに襲われました。
そして国内需要を賄えず、輸入大国に転落すれば、世界の穀物・食料需給は大きくバランスを崩します。
結果牛乳の元である牛の飼料は世界的高騰を招いています。

 油不足は企業や車だけではありません。
人間様の潤滑油である乳製品(牛乳、バターなど)まで値上げや枯渇騒ぎがおきているのです。
森永乳業ら大手乳業メーカーは牛乳の需要が伸びる夏を前に「内地にまわらなくなるのではないか」と危惧しています。

中央酪農会議の担当者は

    「牛乳は新鮮さが命なので、輸入の生乳は使用できない。国内で生乳を生産できなくなると、牛乳が飲めなくなる。こうした現状を消費者に伝えていき、自身の問題として考えてもらいたい」

と訴えています。

政策の間違いを国民に押し付けられても困るのですが。

慌てた 政府は12日、飼料価格の高騰に悩む畜産・酪農業を支援するため、総額738億円の緊急追加対策をまとめた。加工用牛乳(バターや脱脂粉乳の原 料)の生産者に支給する補給金の単価を1キロあたり30銭引き上げ、11円85銭とするほか、肉牛農家や養豚、養鶏業者に対する各種対策を拡充・新設す る。

 政府は今年度の畜産・酪農対策費を前年度比5割増の1871億円としたばかりだが、飼料高騰に歯止めがかからないため、異例の追加策を講じる。

もう手遅れかもしれません。

ちち(牛乳)乞いし、ちち(牛乳)は何処。

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日本は温泉パワーでCO2削減を!

 ♪いい湯だな♪日本は温泉だらけ約2700ヶ所ある。
これらは全て温暖化とエネルギー枯渇問題の救世主になりうるのだ。
温泉の熱を使って地熱発電所を作るのである。
北海道から九州まで18箇所、合計で50万キロワットの地熱発電所が稼動している。
2700箇所の極極一部である。僅か0.7パーセントしか利用していない。

 先日米シンクタンクのレスターブラウンの講演で、温泉と火山だらけの日本で
何故地熱発電をやらないのかと疑問を投げかけていた。
技術的に実現可能な発電量は7000万キロワットもある。
原子力発電所70基分である。
放射能の危険に怯えながら命がけで運転し、後まで危うい核廃棄物に悩ませられる
原発を廃止して、地熱発電に切り替えるべきある。

地熱発電は世界的には技術的再生可能エネルギーの資源量の67%を占めるのである。
2番目が太陽光・熱発電の21%
3番目が風力発電の8%
4番目がバイオマス発電の3.6%    
5番目が水力発電の0.7%
6番目が海洋発電は未知数

参考

日刊 温暖化新聞|あの人の温暖化論考
「プランB」という挑戦〜すでに私たちは「危険な気候変動」に直面している / レスター・R・ブラウン

NASAの第一線の気候科学者であるジェームス・ハンセンら研究者たちは、「地球温暖化は加速しており、ティッピング・ポイント(それを超えると一気に加速する閾値)に近づきつつあるかもしれない」と考えている。気候変動が不可逆的な勢いをつけてしまう、そのギリギリの線を超えるまえに、状況を好転させるために使える時間はあと10年ぐらいだと彼らは考えている。
私もそう思う。

「危険な気候変動」を避けるまでに、今後何十年間、もしくは2050年までに何をすべきかということを、私たちはよく耳にする。しかし、すでにその「危険な気候変動」に私たちは直面しているのだ。

中国の黄河と揚子江に水を供給している氷河が、このまま年に7%という勢いで溶けつづけてしまえば、その3分の2が2060年までには消えてしまう。氷河の科学者たちは、乾期にガンジー川に水の70%を提供している氷河は、数十年の間に影も形もなくなってしまう可能性があると報告している。

乾期の間、アジアの田や小麦畑に灌漑水を提供している大河に水を提供している氷河がなくなってしまうこと以上に、食糧安全保障を脅かすものがあるのだろうか?
世界の人口の半分が住むアジア地域で、乾期の水供給が大きく失われてしまうことは、単なる「飢え」どころではなく、「想像を絶する規模の飢餓」をもたらす可能性がある。

アジアの食糧安全保障は、耕作地である川のデルタや氾濫原が水に沈んでしまう可能性があるため、より大きな打撃を受けるだろう。世界銀行によると、「海水位が1メートル上がっただけでも、バングラデシュの水田の半分が水に沈んでしまう」。

1メートルの海水位上昇は、一夜のうちに起こるわけではないが、今日のスピードで氷の融解が続くとしたら、ある段階で海水位がそれほど上昇するという事態は、もはや防ぎきれないものになるかもしれない。
このような影響を及ぼす氷の融解は、「地球の気温がさらに上がれば起こるかもしれない」というものではなく、現在の気温ですでに起こりつつあるのだ。

2007年の夏の終わりにグリーンランドから入った報告によると、氷河が溶けて海へ流入している量が、氷河の研究者の予測をはるかに超え、加速しているという。数十億トンもの重さの大きな氷が砕けて海へ流れ出し、そのたびに小さな地震が起こっているという。

氷が溶けた水は、氷河と氷河が載っている岩の間に、まるで潤滑油を差すような効果をもたらすため、氷の流出は加速し、1時間に2メートルの速度で海へ流れ出している。この流出の加速と地震を見ていると、氷床全体が割れて、粉々になって崩れる可能性すらありえないことではないと思われる。

世界は、すでに起こっていることだけではなく、フィードバック・メカニズムのいくつかがスタートするのではないかというリスクにも直面している。フィードバック・メカニズムにスイッチが入ってしまうと、温暖化のプロセスはさらに加速する。
かつて「2100年には、夏の間には、北極海には氷がなくなるかもしれない」と考えていた科学者たちは、いまではそれは2030年までに起こるだろうと考えている。2030年という推定すら過小評価だという可能性もある。

このことは、科学者たちにとってとりわけ懸念の的だ。なぜなら、氷が溶けることによって、反射率の高い海氷の代わりに、色の黒い海水面に変わっていくと、太陽光から吸収される熱が大きく増えてしまうからだ。これを「アルベド効果」と呼ぶ。
言うまでもないが、こうなると、グリーンランドの氷床の融解はさらに加速する可能性がある。

2番目に心配すべきフィードバック・ループは、永久凍土の溶解だ。永久凍土が溶けることで、その地下に埋まっている何十億トンもの炭素が放出され、メタンも大量に放出される。メタンは、二酸化炭素の25倍も温暖化効果を持つ、強烈な温室効果ガスなのだ。

こうして、気候変動は手がつけられなくなり、氷の融解や海水面の上昇のすう勢を止めることができなくなるかもしれない——このようなリスクに、人類は直面しているのだ。こうなってしまうと、文明の将来は危うくなる。

氷の融解、海水面の上昇、そして、それらが食糧安全保障と海沿いの低地の都市に与える影響が組み合わさると、政府の対応能力をはるかに超えてしまうかもしれない。
今日、悪化する環境のもたらす圧力の下で、深刻な事態に陥り始めているのは、ほとんどが弱体な国家である。しかし、いま述べたような変化が起これば、強い国家ですら対応できなくなるかもしれない。こういった極端なストレス下では、文明そのものが崩壊し始める可能性すらある。

私の提案する「プランB」は、全面的な努力をして、「2020年までに二酸化炭素の排出量を実質80%削減」しようというものだ。目指しているのは、大気中の二酸化炭素濃度が400ppmを超えないようにすることだ。そうすることで、今後の気温上昇を抑えたいのだ。

これは途方もなく野心的な考えである。たとえば、そのためには、2020年までにすべての石炭火力発電所を段階的に停止させる一方、大きく石油消費量を減らさなくてはならない。単純なことではない。

しかし私たちは、現在すでに使うことができる技術を用いて、この転換を果たすことができる。この炭素削減努力には、3つの要素がある。「森林消失を止める一方で、炭素を吸収するための植林をすること」「世界中でエネルギー効率を向上させること」「地球の再生可能なエネルギー源を活用すること」である。

「プランB」は、照明や建物の冷暖房、そして交通輸送に対して、使用可能な最もエネルギー効率のよい技術を用いることを呼びかける。太陽、風力、地熱のエネルギー源を積極的に活用することを求める。たとえば、全面的に「プラグイン・ハイブリッドカー」に転換し、その電力の大半を風力発電でまかなう、ということだ。

「プランB」では、世界のエネルギー経済を全面的に再構築することが必要だ。しかも、戦時中のような緊急性を持って行わなくてはならない。米国は、第二次世界大戦開始後のほんの数カ月間に、米国の産業経済を大きく変えた。それと同じことが必要なのだ。

第二次世界大戦では、「それができなかったら?」という利害は、とても大きなものだった。しかし今日、「それができなかったら?」、もっと大きな害を被ることになろう。いま問われるべきは、「私たちのグローバルな文明を救えるだけのすばやさで動員ができるかどうか?」なのである。

(2008年1月8日)

レスター・R・ブラウン

Profile

レスター・R・ブラウン氏
アースポリシー研究所 所長

1934年、アメリカのニュージャージー州に生まれる。1955年ラトガース大学で農業科学の学位を取得後、インドの農村に6ヶ月滞在する。 1959年、農務省に入省し、国際農業開発局長を務める。1974年、地球環境問題に取り組むワールドウォッチ研究所を設立、1984年に年次刊行物『地球白書』を創刊。2001年5月、アースポリシー研究所を創設して所長となる。著書に『エコ・エコノミー』『フード・セキュリティー』『プランB』など。常に持続可能な社会へのビジョンと、私たちがとるべき行動を明確に示し続ける、環境問題の世界的権威。

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あの人の温暖化論考

    * 安定化のためのくさび -温暖化問題は、現在ある技術を用いて50年で解決できる- / ロバート・H・ソコロー
    * 僕らの未来はお金で変えられるか? ~僕らが、ap bankをはじめた理由。 / 小林 武史
    * 『CO2本位制』の時代へ -地球温暖化を巡る世界の金融とビジネスの新しい動き- / 末吉 竹二郎
    * 企業にとっての温暖化問題の意味するところ / L・ハンター・ロビンス
    * 「不都合な真実」-世界を変え損ねた男の新たなる戦い- / 江守 正多
    * 「プランB」という挑戦〜すでに私たちは「危険な気候変動」に直面している / レスター・R・ブラウン
    * 京都議定書をより効果的にするための3つの戦略 / デニス・L・メドウズ



参考 ウィキペディアより抜粋
通常は蒸気発電(flash steam)と呼ぶ方法で、地下のマグマだまりの熱エネルギーによって生成された天然の水蒸気をボーリングによって取り出し(最初から蒸気の場合と、高温・高圧の熱水を減圧沸騰させて蒸気を得る場合がある)、その蒸気により蒸気タービンを回して機械的エネルギーに変換し、発電機を駆動して電気を得る。蒸気を採取するための坑井(蒸気井)の深さは、地下の構造や水分量などによって異なり、数10mから3,000mを超えるものまでさまざまである。 〔参考:Annual Report on Geothermal Energy Development in Japan - 2002 -〕

また、地下の温度や圧力が低く熱水しか得られない場合でも、アンモニアやペンタン・フロンなど水よりも低沸点の媒体を、熱水で沸騰させタービンを回して発電させることができる場合がある。これをバイナリー発電(binary cycle)という。

                                     byエコエンジェル

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