温暖化は地球虐待?
最近 「地球に優しい」という言葉が氾濫している。
まるで誰かが地球を虐待しているかのようである。
誰かと言うのは人間様の事の様だ。
人間が地球をイジメル、言葉通りにとると意味不明である。
地球の重さ60億トンの100万倍の100万倍VS人類の重さ4億トン。
喧嘩にならない体重差だ。
まあ冗談はさておき、人間を含めた生物の生存のための地球環境を虐待していることらしい。
言うまでも無いが 「地球に優しい」は、生き物にとって優しい地球環境が正しい。
二酸化炭素が増え、温暖化により気温が50度100度になろうが、化石燃料が枯渇して電気や車や工場が止まり人間の生産活動が停滞しようが、地球は痛くも痒くもない。反対に地球システムが生物の大量絶滅を5回も引き起こしているのだから。
宇宙を含めた地球環境システムが、ある時は生命を大繁栄させ、また数億年後のある時、天変地異を起こして突然大絶滅させる。46億年の地球史上で5回も繰り返してきた。地球環境は生命に対して優しくもあり厳しくもある。
ところが最近、人類自身がこの地球システムを狂わせる悪さを始めたのである。地球環境システムが狂い出し、温暖化により生物の生存が危うくなりつつある。その証拠に生物種の絶滅スピードは、ジュラ紀には大よそ1000年間に1種、17世紀~20世紀初頭までには大よそ4年間に1種、産業革命が始まった20世紀中ごろまでには絶滅スピード加速し1年に1種、21世紀後半からはなんと9時間に1種、21世紀終わりには13分に1種、産業革命が始まった頃の4万倍という恐るべきスピードで種が絶滅している。
19世紀まで、人類は人力エネルギーにより、農耕と牧畜と狩猟で食糧を得、刀や小火器を奮って殺し合いつつ、共存してきた。その後人類は食物を食うだけでなく、莫大なエネルギーを食い(消費し)はじめた。産業革命である。破竹の快進撃で自動車、 飛行機、船、その他多数の工業製品を生みだした。中でも一番発達したのが、能率良く人類自身を抹殺する大量殺人兵器だ。あらゆる生き物の中でこれほど天才的に同胞を殺すことに血道を上げた生物はいない。さらに人類活動システムが、自らも含めた地球上の全生命を脅かし始めた。己自身をも危機に追いやるまで、進化し、増え続けてしまったのか。
もっとも、生命も自然や環境を構成しているエレメントなのだから、生命が生命を滅ぼしても地球史的には何の不都合も無いのだが。
人類の先祖らしきものが地球上に現れてわずか700万年しか経っていないのに、もう自ら滅亡すると弱音を吐かねばならないのは情けない限りである。地上で最強の生き物が本当に滅亡するのだろうか? 解っているのなら、フィードバックを掛けなければなら ない。
まず温暖化の原因は人類の化石燃料 (エネルギー)依存症にあるのだ。麻薬中毒患者がハイになるように、人類文明も化石燃料をどんどん消費してハイになっていき、ブレーキが効かなくなり、暴走を始めた。そして人類の生存環境を汚染し、ボロボロにして きたのである。暴走にフィードバックを掛けるのは大変である。科学者がいくら警告を出しても、企業や国家が血相を変えて取り組まなければならないのだが、京都議定書は二酸化炭素の超排出国で超大国のアメリカに拒否されてしまった。
アメリカの拒否の表向きの言い訳は、温暖化シミュレーションに入力するパラメーターよって深刻度にピンキリが出て、信頼度が薄いという理由である。現実には化石燃料仕掛けで動くアメリカにとって、石油メジャ ーの勢力は絶大なもので、大統領も逆らえないと言われている。石油業界の話では、アメリカは生き延びるために油隠しをやり、輸入国に成り済ましているのだそうだ。
さらに悪い事に中国、インドの大発展した工業生産による膨大な二酸化炭素の放出が温暖化をさらに大加速させるだろう。
地球の賞味期限と消費期限は後どれぐらいなのだろうか。それは地球の生物扶養能力(資源問題)と汚染浄化能力できまる。果たして人類は、地球資源を使い捨てにして、地 球という閉じた系のなかで朽ち果ててしまうのか。
エネルギー消費生活をセーブして、食べる事(農耕,牧畜など)を基本に長年の弱肉強食文明を離れ、生きとし生ける物の全てが生存出来る世界を選ぶか。現状をテクノロジーで乗り越え、人類の底無しの欲望を地球外までのばし、欲望を無限に吸収してくれる宇宙へ発展させるかも知れない。
最悪の可能性は、テクノロジーが追いつかず、人類はチンマリと地球で絶滅し、絶滅の後の大進化(地球では過去に5回あった)で全く別な生態系が生まれて、人類に取って代わる可能性もある。
私は人類の無限の可能性を信じたいがゆえに、人類及び全生物を生存させる為に、そう遠くない未来に、人類の総力をあげ、全知全能を傾け、政治形態・経済形態を含めた全地球環境制御システム=グローバルスタビライザーの構築が必要不可欠であろうと思う。
付録
これは「地球異変余録 スバーバル編」からの引用です。
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