石炭火力をLNGに代えれば二酸化炭素は8%も減る!
1月26日にテレビ朝日で放映された「朝まで生テレビ 激論!ドーする?!“地球温暖化”」を、最近、録画でようやく見た。NPO気候ネットワーク代表の浅岡さんの指摘が印象的だった。
発電する場合、石炭を燃やすと、LNG(液化天然ガス)の1.8倍も二酸化炭素を出すのに、日本は石炭を増やしているというのだ。
燃やせば二酸化炭素が出るのは石炭もLNGも変わりはないだろうと思っていたので、意外だった。調べてみると、資源エネルギー庁の「エネルギー白書2004」に下のグラフが載っていた。
上のグラフによると、発電する時、石炭火力はLNGの1.86倍の二酸化炭素を出す。製造・運用段階を計算に入れても、1.6倍だ。
「エネルギー白書2007」によると、石炭火力は激増している。
90年以降を見ると、水力(水色)は横ばい、石油(黄色)は減少しているのに対し、原子力(ピンク)とLNG(橙色)が増え、石炭(紫色)は激増している。
下のグラフは上のグラフをもとに石炭とLNGの比を計算したものだ。
1992年度からLNGより石炭を増やしていることが一目瞭然だ。
なんでこうなっているのか?
コストを比較すると、大して変わらない。
発電コストがほとんど違わないのに、なんで石炭火力を増やしてきたのか、わからないが、2005年度の石炭火力発電量は2,509億KWh、約2.2億トンもの二酸化炭素を出している。これを全部LNG発電に置き換えれば、最大約1億トンも二酸化炭素を減らせる計算になる。これだけで1990年の温暖化ガス12.7億トンの約8%に当たる。2005年の日本の温暖化ガスは1990年比6.9%増だが、石炭火力をLNGに代えるだけで、-1.1%になるわけだ。
節電や省エネも大事だけど、やっぱり、エネルギー政策が肝心だよね。だよね!
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