60%削減とは大変だなぁ!
元日からNHKテレビで繰り返し放映された「未来への提言 地球温暖化に挑む ~キーパーソンからのメッセージ~」を見ていたら、「世界中で排出される二酸化炭素が年間70億トン、海や森林に吸収されるのが30億トン」と言っていた。
しかし、年間に排出される二酸化炭素は265億トンのはず(下のグラフは環境省ホームページによる)。
この違いの原因がようやく分かった。
下の図は、同じく環境省のホームページに載っている図を改変したものである。
70億トンというのは、炭素トン、つまり、二酸化炭素に含まれる炭素の量なのだ。二酸化炭素の量としては約257億トンになる。炭素の重さを12とすると、二酸化炭素の重さは44だから、約3.67倍になるわけだ。
炭素トンだと数字が小さくなるだけ、考えやすい。72億トン排出して31億トンしか吸収されないのでは、二酸化炭素はどんどん増えていく。これ以上の温暖化を阻止するには、二酸化炭素が増えないように、31億トンにまで減らさないといけない。72億トンを31億トンに減らすということは、53%も減らすのだ。日本は中国やインドに比べたら一人当たりの二酸化炭素排出量ははるかに多いのだから、最低でも60%は減らさないといけないだろう。これは大変な事態だ。
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