石油がなくなる!? ガソリン値上げの背景

 

石油・ガソリンが何でこんなに高くなってしまったのか?

 サブプライム・ショックで逃げ出した投機マネーが石油市場に流れ込んでいると言われている。
 本当に、それだけ?

 10年も前に、「世界の石油生産は想像以上に早くピ-クを迎え、2010年までには石油価格は高騰し始めるだろう」 と言っていた人たちがいるそうだ。ASPOという、石油不足に警鐘を鳴らしてきた団体のC.J.キャンベル氏らだ。

 2008年の今まさに、石油が高騰している。
 石油生産は一昨年、ピークに達したようだ。
 昨年の生産量は一昨年にくらべ0.2%、日量12万6,000バーレル減少している。

 石油が足りなくなれば高値になるのは当然だ。

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       図1  「Statistical Review of World Energy 2008」を元に作図

石油の半分をつかってしまった?

 石油は「いくら使っても無くならない」ようなイメージがあるが、世界第2位の埋蔵量を誇るブルガン油田(クウェート)は1938年に発見された古い油田である。

 世界最大のガワール油田(サウジアラビア)は1949年の発見。埋蔵量はほぼ半分になり(「石油 1億6千万年の旅」2008年6月28日BS1放映)、自噴圧力を維持するために海水を注入している始末である。

Bartlettjapan
     図2 
Bartlett議員:2005米議会の証言資料を改変

上の図から分かるように、世界の油田発見のピークは1965年。最近は大きな油田は見つかっていない。これでは石油が無くなる日は近い。

埋蔵量統計はインチキ

 1979年の第2次オイル・ショック以降、石油消費が低迷し、OPECは国別に生産枠を決めて生産調整する事態に追い込まれた。国別生産枠を決め る際には、確認可採埋蔵量が大きいほど有利になる。1983年以降、OPEC各国は次々に確認可採埋蔵量を引き上げ、わずか6年間に3,050億バレルも急増、その後は横ばいである。

 石油の確認可採埋蔵量統計なるものは、実は産油国の数字をそのまま発表しただけで、何ら検証されていないのが実態だ。掘っても掘ってもなくならい「ミラクル」はこうして演じられてきたのだ。

 自然エネルギーを推進せよ

 上の図にもあるように、石油の消費は今後、多少のでこぼこはあっても、年々減少していくだろう。すでに日本でもガソリン高騰で車が減り、漁師たちは廃業の瀬戸際に追い込まれている。産油国は石油を売り惜しむだろう。

 上の図の予想どおり石油消費が減退すれば、2050年にCO2排出量半減も夢ではないかも知れない。しかし、それでは不景気が蔓延するだろう。石油頼みを脱し、太陽光発電、風力発電などの自然エネルギー利用を中心にする必要がある。

 自動車はガソリンがなくても電池で走れる。モーターボートもある。しかし飛行機を電池で飛ばすのは大変そうだ。プラスチックを初め、今日の工業製品の大部分は石油を原料に生産されている。一体、どういうことになるのだろうか?

 ハルマゲドン?

 一番心配なのは、石油をめぐる戦争だ。アメリカは未だにイラク戦争を続けているし、「専守防衛が国是」のはずの日本だって、油断はできない。下手をすれば石油の争奪戦でハルマゲドンということにもなりかねない。そうしないためにも、省エネだけでなく、脱石油-自然エネルギーへとシフトさせていかなければならない。

                                          (アース)

 

 

 

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温暖化と天然ガスパイプライン

地球をホットにする温室効果ガス、今1番量的に多いのはCO2である。
温暖化効果を持つ気体は他にも沢山ある。
温暖化の元である赤外線吸収率、言い換えれば暖め度である。
高いものを順に並べてみた。
CO2を1とする。
六フッ化硫黄(SF6)        23,900倍
フロン類          7,000-9,000倍
プロパン類          500ー6,000倍
亜酸化窒素(N2O)           310倍
メタン(CH4)                                    21倍

メタンは量的には2番に多い。
メタンガスは天然ガスの主成分である。
メタンの大気中濃度は1800年まで一定だったが、現在までに3倍になってしまった。
勿論人類が天然ガスを使い始めたからだ。
現在世界では天然ガスを膨大な長さのパイプラインを使って輸送している。

具体的に中国のパイプラインの長さを見ると、2006年末までに4万キロメートルになり、
地球一周分である。
さらに2015年までに天然ガスのパイプラインだけで総延長が10万キロメートルを超える見通しである。

 『パイプラインの危険性』

これだけ長いと途中で漏れたり爆発したりするのだ。
2007年5月8日、非常事態省のViktoria Ruban報道官によると、シベリアからウクライナを経由してドイツやほかの欧州各国にガスを運ぶパイプラインが「大きな爆発」によって切断されたと発表。
ロシアから欧州連合(EU)へ天然ガスを輸出している主要パイプラインの1つが爆発し、輸送が停止した。爆発は現地時間の午後2時25分ごろ首都キエフ(Kiev)に近い場所で発生し、長さ30メートルのパイプが破裂、150メートール離れたところまで破片が飛び散った、とあるが、相当の量のメタンが拡散し温暖化ガスをバラ撒いたはず。
パイプラインは世界中に張り巡らされ、何十万キロあるか解らないのである。

現状では全てを点検監視するのは不可能だそうだ。
そこで日本では温室効果ガス観測技術衛星『GOSAT』を暮れから平成21年にかけて打ち上げる。
GOSATはパイプラインのメタンガス漏れを監視する役目も担っている。

所属     JAXA
製造     三菱電機
NSSDC-ID     -
NORAD No.     -
打上げ機     H-IIAロケット
打上げ場所     種子島宇宙センター
打上げ日時     2008年度予定
軌道     太陽同期準回帰軌道
高度     666km
軌道傾斜角     98度
周期     約100分
回帰日数     3日
設計寿命     5年
運用停止年月日     -
Web     温室効果ガス観測技術衛星
「GOSAT」
物理的特徴
本体寸法     2.4m × 2.6m × 3.7m
最大寸法     13.7m(太陽電池パドル翼端間)
質量     1,750 kg(打上げ時)
発生電力     3,800W(寿命末期)
※資料により3.3kW~4.0kWとばらつきがある。
姿勢制御方式     3軸姿勢制御方式
(異常時:太陽指向スピン安定)
ミッション機器
TANSO-FTS     温室効果ガス観測センサ
TANSO-CAI     雲・エアロソルセンサ

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アルゼンチンの氷河崩落を見る!

0606_10_p01  地球の歩き方より

 この美しい氷河はアルゼンチン南部・パタゴニアにあるペリト・モレノ氷河である。
 内陸にあって、湖に面している。

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 その氷河の先端部が7月9日に大きく崩れ落ちるビデオが、ロイターから配信されている。たまたま現場にいたアマチュアが撮影したもので、崩落の瞬間、展望台には数人しかいなかったという。

 下の写真も配信されている。 

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        崩落前(左)         崩落後(右)

 南半球の冬に崩落するのは異例のことだが、「明確な記録はないが、1917年と51年の冬にも同じ現象があったとされる」とする記事もある。地球温暖化との関係が心配されている。

 

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飽食サミット

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 上に載せたのは、洞爺湖サミット初日に福田首相の主催で行われたG8首脳夕食会のメニューである。「毛ガニをまるごと使い、身の甘さとカニみその濃厚さが口に広がる」スープ、「炭火でじっくり焼き上げた」「鮮やかな赤が特徴の」「網走産キンキの塩焼き」、「白糠町産の子羊」の「背肉をポアレにし、 朝採りのアスパラを添えた」和牛冷しゃぶに、シャンパン、ワインなど、ずいぶん豪勢な食事だ(2008年7月8日毎日新聞朝刊31面)。

 こんな飽食サミットでは、毎日1万3千人以上の子どもが栄養失調で死んでいるアフリカなどの情況を改善できるわけもない。

 福田首相は、「すいとん」は無理でも、せめて精進料理でも振る舞って、ブッシュ大統領はじめ各国首脳に、自分たちが引き起こした温暖化による干ばつ・食糧危機などに思いをいたさせるべきだったろう。

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温暖化対策に必死に抵抗したアメリカ

 さる6月26日、BS1で「アメリカ 石油依存の構図 ~遅れる温暖化対策~」が放映された。WGBH(ボストン公共放送局)という米国のテレビ局が昨年制作した番組である。
関係者の証言をもとに、1988年以来、約20年におよぶ米国の温暖化対策放棄の裏事情を明らかにしている。

温暖化を社会問題にした
NASA研究者の勇気ある証言

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ジェームズ・ハンセン

1988年、温暖化に危機感を抱いていた民主党のティモシー・ワース上院議員は、NASA(アメリカ国立航空宇宙局)のジェームズ・ハンセンに上院エネルギー委員会の公聴会で温暖化について証言するよう依頼した。  

  ハンセン博士はNASAのゴダード宇宙研究所で気候変動について研究していた。

 博士は「世界中で実際に気温が上昇していて、それが人間がさまざまな形で排出する温室効果ガスによるものであることを99%確信している」と証言した。

 「ハンセン博士は連邦政府に雇用されている立場だったのに、政府の許可を得ずに証言した。勇気ある証言だった。」(ワース議員)

 この証言は新聞各紙で大々的に報道され、温暖化に注目が集まることとなった。

 この年11月にはIPCC(気候変動に関する政府間パネル)が発足した。

条約に署名はしたが・・・・・・

 1992年6月、ブラジルのリオデジャネイロで「地球サミット」(国連環境開発会議)が開かれた。大統領選挙でクリントン候補は現職の父ブッシュ大統領がこの「地球サミット」に参加し、気候変動枠組み条約に署名するべきだと主張した。

 政権内では、地球サミットが環境保護派の大会のようになってアメリカが袋叩きになると心配する人もいた。ブッシュ大統領は「環境に配慮するアメリ カ」をアピールできると判断して出席、気候変動枠組み条約に署名した。アメリカは先進国の一員として「2000年までに温室効果ガスの排出量を1900年 のレベルまで引き下げる」ことを約束した形になった。

 しかしブッシュ大統領は環境より経済が優先課題だと明言し、温室効果ガスの削減目標を、法的拘束力のない任意のものにするよう主張した。

エネルギー・自動車業界が猛反撃

 こうしたブッシュ大統領の動きに呼応して、地球温暖化対策への抵抗が強まった。エネルギー関連企業と自動車業界が共和党を、その労組が民主党を動かした。こうした企業は共和党に多額の選挙資金を提供しており、民主党は労組の支持票に大きく依存していた。

 1993年には民主党のクリントンが大統領、ゴアが副大統領に就任し、温暖化ガス削減のためBTU税というエネルギー税を導入しようとした。しかし、与党・民主党の反対により、廃案となった。石油・石炭の生産に頼る西部選出の議員が強硬に反対したのだった。

メディア・科学者も動員して反撃

 メディアを使ったキャンペーンも始まった。エネルギー業界が資金を出し、地球温暖化対策に反対する動きに出た。

 「二酸化炭素濃度が2倍になると緑化が進みます」(石炭会社の団体)

 科学者を動員して、不確実な点をクローズアップしたり、地球温暖化は作り話だと主張したりした。科学者にばく大な金が渡っていたという証言もある。

「温暖化を否定していた科学者の数人はおよそ100万ドルを受け取っていたことを突き止めた。私たちが公表するまで一切表に出ていなかったことです。」(ジャーナリスト ロン・ゲルブスパン)

 共和党の議員たちは温暖化自体を疑うことを支持した。

京都議定書への反対論が席巻

 1995年12月、地球温暖化は人間の活動で発生する温室効果ガスが原因だとするIPCCの第2次報告書が発表された。1997年12月の京都会議では、に法的拘束力のある温室効果ガス削減目標が課題となっていた。

 京都会議を前に、エネルギー業界と自動車業界は、CO2の排出削減義務化に反対を唱えた。アメリカ議会では「中国とインドに削減義務を負わせられ ないということは、中国とインドの製造業をさらに増やして、彼らに大きな経済的優位を与えることになる。環境に配慮するとアメリカのビジネスコストは高く なる。」という意見が支配的だった。

 上院は党派を超えて反対した。石炭産業が盛んな州から選出された民主党議員と共和党議員、この二人が共同でインドと中国が含まれない条約に反対する決議案を提出。
賛成95,反対0で決議案は採択された。

 京都会議でアメリカ代表団を率いていたゴア副大統領は、アメリカが京都議定書を支持すると明言した。しかしワシントンでは、クリントン政権が上院での承認を断念していた。

ブッシュ政権は京都議定書を離脱

 1990年代後半、アメリカは好景気に沸き、かつてないほど大量の二酸化炭素を排出していた。

 2000年の大統領選挙では、ブッシュ候補はゴア候補に対抗して温室効果ガス削減の義務づけを掲げていた。選挙に勝つと、二酸化炭素削減の義務化を主張していた前ニュージャージー州知事 クリスティン・ホイットマンをEPA環境保護局長官に抜擢した。

 ところが、就任後まもなく、ホイットマン長官がイタリア・トリエステで開かれた地球温暖化に関する会議に出席している間に、方針がひっくり返され た。石油業界と深く結びつくチェイニー副大統領のもと、エネルギー作業部会が開かれ、大統領がCO2の排出削減の義務化を約束したかどうかが問題になっ た。チェイニー副大統領のオフィスは、大統領が削減の義務づけを公約してはいないと主張、ブッシュ大統領は「二酸化炭素を削減する」という選挙公約を翻す ことを決定した。

 イタリアから帰ったホイットマン長官は大統領に面会を求め、温暖化対策の必要性を縷々説明しようとしたが、大統領は「すでに決定は下された」と告げた。

 2001年6月、ブッシュ大統領は京都議定書からの離脱を宣言した。世界各地で抗議行動が行われた。

温暖化対策の研究を検閲、中止、抹消、圧力

 「ブッシュ政権の一年目からそうした検閲が始まりました。京都議定書を離脱したのと同じ頃からです。ホワイトハウスは気候の変動がもたらす影響の 研究をすべて廃棄するようにと言ってきました。完成したばかりの研究だったのです。」(米国気候科学プログラム リック・ピルツ)

 1000万ドルが投じられたこの研究(CLIMATE CHANGE IMPACTS  ON THE UNITED STATES)は全米規模で温暖化の影響を分析したものだった。

 「気候変動がもたらす影響評価については一切掲載するなという指示でした。それにより政府文書の目録からも削除されたのです。」(ニューヨークタイムズ記者 アンドリュー・レブキン)

  1988年に上院公聴会で証言したハンセン博士が温室効果ガスを早急に削減するよう求めて以来、ブッシュ政権は彼が話をしないよう圧力をかけている。ハンセン博士はNASAのゴダード宇宙科学研究所の所長を長いこと務めているが、NASA本部は広報担当官に対し、ハンセン博士の講演原稿、発表論文、研究所ウェッブサイトへの書き込み、さらにジャーナリストからの取材依頼をチェックするよう命じられたという。

 ハ ンセン博士は、2005年12月6日、地球物理学会の集まりで「地球温暖化の原因である温室効果ガスの排出を相当削減しなければ、気象変動が次々と起こっ て、地球はそのうち“違った惑星”になってしまう」と言った。続いて15日には、2005年が少なくともこの100年間で最も暖かい年になることを示す データを発表した。

 すると、NASA本部の高官が広報担当官に何度も電話して来て、その種の発言が今後も続くならば「深刻な結果」になることを伝えてきたという。

 

流れは変わった?

 2005年8月、アメリカ南東部を襲った巨大ハリケーン・カトリーナは1,800人以上の犠牲者を生んだ。カトリーナのような天災に遭遇した人々は、温暖化の脅威を実際に身をもって感じていた。

「アメリカ人は気象のパターンが20年前と同じではない、季候が変わりつつあると皆感じています。そしてこれは単に自然のなせる技なのか、それとも 何か他の要因があるのかと思いを巡らせています。以前は誰もそんなことは考えもしませんでした。」(共和党調査スタッフ フランク・ランツ) 

石炭火力発電所建設計画を撤回

 アメリカでは過去30年近く、石炭火力発電所の新設はなかったが、天然ガスと対照的に石炭価格は安価で安定しているため、巨大電力会社TXUはテキサス州で11基の石炭火力発電所新設計画を打ち出した。

 石炭火力発電は天然ガス発電にくらべ、はるかにCO2排出量が多い。地域住民、環境保護団体、テキサス州各都市の主張などが発電所の建設差し止めを求め、訴訟を起こした。

 2006年2月、買収ファンドのコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)とテキサス・パシフィック・グループ(TPG)がTXUを買収、環境保護団体との交渉で以下の4点を確約した。
・新規に建設予定の11基の石炭火力のうち、8基について計画を破棄すること。
・TXUが他州で石炭火力を稼動させる計画を中止させること。
・温室効果ガス削減目標の義務付けを連邦政府に求めるUSCAPの活動を支持すること。

・二酸化炭素排出量を2020年までに1990年レベルまで削減すること。

 

カリフォルニア州は温暖化対策法を制定

 2006年9月、カリフォルニア州では共和党のシュワルツェネッガー知事が二酸化炭素の排出削減を義務づける、全米初の画期的な法律を導入した。

「連邦政府の行動は待てません。我々が行動を主導します。」(シュワルツェネッガー知事)

「カリフォルニア州はなかなか腰を上げない連邦政府にしびれを切らしたのです。州の水資源局の調査ではすでにシエラネバダ山脈の雪の量が大幅に減少 していることが明らかになっています。州の飲料水や農業用水の3分の1をまかなっているのがこの雪です。このままだと2050年には雪の量は3分の1にな るということでした。」(カリフォルニア州環境問題顧問 テリー・タンミネン)

 

エネルギー業界も温暖化対策を歓迎

 2007年2月、意外な団体が上院公聴会を訪れ、連邦レベルで地球温暖化に取り組むよう訴えた。

「この団体にはGE、デュポン、BP、キャタピラーなど世界的な大企業が含まれることを強調しておかねばなりません。またデューク電力、PG&Eといった大手エネルギー関連企業も含まれます。」(民主党 ボクサー上院議員)

 これら大企業の代表者たちは、温暖化の現実、州ごとに温暖化の規制が敷かれることへの不安、さらには新しいビジネスチャンスへの期待から、CO2の排出抑制を義務づけるよう連邦政府に要請した。

「我々は気候変動を最も切迫した環境問題であると考えています。世界最大の温室効果ガス排出国として、米国は率先して取り組むべきです。」(PG&E ダービーCEO)

「国の温暖化対策には温室効果ガスを排出するすべての経済分野を組み入れるべきです。」(BPアメリカ エルバート副会長)

「米国の自由経済を支えてきた大企業が団結して環境保護を訴えたのは注目すべきことです。」(共和党 ウォーナー上院議員)

 終わりに

 石油業界とつながりの深い現ブッシュ・チェイニー政権はイラク戦争を引き起こし、洞爺湖サミットを目前に控えた今も、CO2削減の義務化に抵抗している。

 しかし、アメリカの産業界は、新大統領が登場する来年以降はCO2削減の義務化は不可避と見極め、温暖化対策を新たな金儲けのチャンスと期待しているようだ。

                                         (アース)

 

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黒氷河と温暖化とオセロゲーム

白氷河と黒氷河は大自然のオセロゲーム。

 黒い氷河が存在するのだ。
何処かの親分が白いものを黒いと言わせているのではない。
ご覧の通りである。

 現在ヒマラヤの氷河は科学者たちの予想を超えて溶け、毎年1mずつ薄くなっている。ガンゴトリ氷河などは20年前の2倍弱の35メートル/年で後退し続けている。
その融解スピードに拍車をかけているのは勿論温暖化だが、それだけではない。
黒い氷河の存在である。
正体はヒマラヤの氷河でモンスーンの時期に大量発生する雪氷藻類。マリモのような微生物「クリオコナイト」である。
黒氷河は太陽熱を吸収し、なんと3倍弱、融解をスピードアップするのである。
30億年前から真っ白い氷河に黒い穴『クリオコナイトホール』を作り、オセロゲームのように白を黒にひっくり返して氷河を壊し続けているのだ。
大自然のオセロゲームはイーブンの勝負で均衡を守っていたのだが、温暖化によって黒が優勢になってしまった。

スーパービッグメルトは全てを溶かす。

 地球規模の温暖化は地球規模で氷を溶かし、人類文明をも融解させる。
インドのインダス川、中国の黄河は世界文明の発祥地である。その水源であるチベットやヒマラヤ山脈の水流を調整している自然の氷河湖が、20世紀の10倍にまで増えている。
温暖化により氷河の融解スピードが加速され、氷河湖の水位が上昇、決壊の危機に瀕している。

 地球水循環研究セーターの研究データによると、氷河の端っこがここ数年13メートルのスピードで融解し、最大は30メートルも後退しているのである。
50ヶ所近い氷河湖が次々決壊すれば大洪水になり、パキスタン、ブータンなどで数万人が被災する。
さらにインドのガンジス川や中国の黄河、長江は絶大なる被害を受け、大水害の後これらの河川は乾期に水の流れない「季節的河川」になる。

 乾期に水が流れなければ、灌漑用水が枯れはて、大干ばつになる。ガンジス川はインドの栽培地の40%を灌漑しており、流域の4億700万人が大被害にみまわれ、飢饉になる可能性がある。
チベット氷河群(中国・チベット青海高原)が溶ければ、長江、黄河、ブラマプトラ川が干上がり、中国の穀物栽培の50%が被害をこうむる。
中国、インドとその周辺諸国で10億人以上の食料と水が失われ、行き場を失って難民となる。

 水が無ければ食料が出来ず、文明が崩壊する。
国連の「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」によればヒマラヤ山脈の氷河は2035年までの40年間で5分の1になってしまう。
これは世界中で起こっているのである。
「世界氷河台帳(World Glacier Inventory)」には世界中の氷河の40%、64,541個が載っている。
その大部分が学者を驚嘆させるほど急速に溶解し始めている。
人間が使える水(淡水貯水量)の70%は氷河の恵みによる。もし氷河が融解し消えてしまえば、水不足・食糧不足で20~30億人が難民化し、世界はパニックに陥るのだ。
飢餓、戦争、疫病、あらゆるものが人類を襲うのである。

参考

 黒氷河;図1の左上(クリックすると拡大できる)

 氷河融解

  約30年間の薄くなった氷河の変化が大きいのは

  30m以上は イタリア・カレセル カナダ・プレース フランス・サレンヌ各氷河

  20m以上は アメリカ・南カスケード フランス・サンソルラン スイス・グリース オーストリア・ヒンター各氷河

                                   byエコエンジェル

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北極で加速する温暖化

 温暖化は予想以上に急速に進み始めているようだ。
 先日放映された「北極大変動 第1集」を中心に紹介する。

 下の2枚の写真を見比べてほしい。

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200750tr220

「北極大変動 第1集(2008年5月25日 NHKテレビ)」より

 北極海の氷は1980年からの27年間にすでに40% 融けている。
 氷が融けると、太陽光の反射が少なくなり、海が暖められ、地球の温暖化が加速される。温暖化の悪循環だ。

 北極圏の氷河(氷床)も急速に融けている。

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氷河の表面で融けた水が
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割れ目(ムーラン)に流れ込み、
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ムーランを通じて氷河の下に入り込む。
Photo_2
すると氷河がわずかに浮き、
岩盤との摩擦が小さくなる。
50tr361_3
氷河の流れが加速し、
大量の氷が海へ出て行く。

 「北極大変動 第1集(2008年5月25日 NHKテレビ)」より

北極海の氷が融けると、氷河の流出を加速する。

50tr361_4 2007年の春、シベリア、アラスカ沖の
広い範囲で氷が融け、海面がのぞいた。
50tr361_5 そこでは海水が蒸発し、上昇気流によって低気圧が、氷の上には高気圧が生まれる。
50tr361_6 その間を強風がフラム海峡に向かって吹いた。
50tr361 この風はもともとの氷の流れを加速し、
50tr361_7 大量の氷が北極海から出て行ってしまった。

「北極大変動 第1集(2008年5月25日 NHKテレビ)」より 

 こうした悪循環の結果、2007年、北極海の氷は激減した。

2008

ICE MELT ACCELERATES AROUND THE WORLDの図2を改変

 1953年から2006年まで、北極海の9月の氷は10年で7.8%ずつ減少していた。これは気候モデルによるシミュレーションの3倍に達していた。2007年9月には、実に20%以上も減少した。

 北極周辺の氷が融けると、さらに大きな問題が生じる。

  1.  グリーンランド沖には大気中のCO2を大量に取り込んでいる海域がある。ここでは北極の寒さで冷やされて重くなった海水が沈み込み、CO2を深海に運んでいる。北極が温暖化すると、この流れが細くなり、大量のCO2が大気中に残ってしまう。
  2. 北極周辺の永久凍土が融け、土壌中の最近の活動が増え、大量のCO2が発生する。

 温暖化の影響を受けやすい北極は、地球のカナリアである。氷の減少に見られるように、地球温暖化は今や坂道を転げ落ちるかのように加速されつつある。レスター氏が指摘しているように、「2050年までにCO2排出を半減」などと悠長なことを言っている場合ではないようだ。

 ホッキョクグマは氷上のアザラシを捕まえて食べる。2007年は氷のない期間が例年より2ヶ月も長く、ホッキョクグマは絶滅寸前に追い詰められている。人類の近未来を暗示しているのだろうか。

50tr361_2

 スバルバル諸島で餓死していたホッキョクグマの小熊
「北極大変動 第1集(2008年5月25日 NHKテレビ)」より 

                              (アース)

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温暖化と牛乳不足

父の日に“牛乳(ちち)”を贈ろう 。
洒落ではありません。
佐賀県の酪農業界団体の婦人部が15日の父の日には「牛乳(ちち)」を贈ろう。
「父の日に牛乳(ちち)を贈ろう!」キャンペーンで3人の娘を持つ古川知事に
父の日のプレゼントしたのです。
全国に牛乳の消費拡大をアピールを展開しています。
ところが肝心の(ちち)牛乳が不足してきたのです。

 私の様なくたびれた(ちち)父は不足しても困らないのですが新鮮な(ちち)牛乳が不足なのです
「このままじゃー日本の牛乳が消えてしまう」と『安全安心な国産牛乳を生産する会』は嘆く。
原因は06~07年度は生乳の減産計画が裏目に出たのです。
少子化で消費量の減少傾向を見誤ったのです。
牛乳生産の減少幅が需要の減少幅を上回ったのです。

減産政策が08年度では逆に2.4%の増産をせまられてきました。
政府の言うようにそうは生産を簡単に増やす事は出来ないのです。
原油や飼料価格の高騰に悩む畜産・酪農業者は廃業が13%にも拡大して増産は進んでいません。
特にバイオ燃料に奪われ高騰したトウモロコシや配合飼料価格は16%上昇しました。
さらに穀物大輸出国のオーストラリアが温暖化による5年にわたる大干ばつに襲われました。
そして国内需要を賄えず、輸入大国に転落すれば、世界の穀物・食料需給は大きくバランスを崩します。
結果牛乳の元である牛の飼料は世界的高騰を招いています。

 油不足は企業や車だけではありません。
人間様の潤滑油である乳製品(牛乳、バターなど)まで値上げや枯渇騒ぎがおきているのです。
森永乳業ら大手乳業メーカーは牛乳の需要が伸びる夏を前に「内地にまわらなくなるのではないか」と危惧しています。

中央酪農会議の担当者は

    「牛乳は新鮮さが命なので、輸入の生乳は使用できない。国内で生乳を生産できなくなると、牛乳が飲めなくなる。こうした現状を消費者に伝えていき、自身の問題として考えてもらいたい」

と訴えています。

政策の間違いを国民に押し付けられても困るのですが。

慌てた 政府は12日、飼料価格の高騰に悩む畜産・酪農業を支援するため、総額738億円の緊急追加対策をまとめた。加工用牛乳(バターや脱脂粉乳の原 料)の生産者に支給する補給金の単価を1キロあたり30銭引き上げ、11円85銭とするほか、肉牛農家や養豚、養鶏業者に対する各種対策を拡充・新設す る。

 政府は今年度の畜産・酪農対策費を前年度比5割増の1871億円としたばかりだが、飼料高騰に歯止めがかからないため、異例の追加策を講じる。

もう手遅れかもしれません。

ちち(牛乳)乞いし、ちち(牛乳)は何処。

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日本は温泉パワーでCO2削減を!

 ♪いい湯だな♪日本は温泉だらけ約2700ヶ所ある。
これらは全て温暖化とエネルギー枯渇問題の救世主になりうるのだ。
温泉の熱を使って地熱発電所を作るのである。
北海道から九州まで18箇所、合計で50万キロワットの地熱発電所が稼動している。
2700箇所の極極一部である。僅か0.7パーセントしか利用していない。

 先日米シンクタンクのレスターブラウンの講演で、温泉と火山だらけの日本で
何故地熱発電をやらないのかと疑問を投げかけていた。
技術的に実現可能な発電量は7000万キロワットもある。
原子力発電所70基分である。
放射能の危険に怯えながら命がけで運転し、後まで危うい核廃棄物に悩ませられる
原発を廃止して、地熱発電に切り替えるべきある。

地熱発電は世界的には技術的再生可能エネルギーの資源量の67%を占めるのである。
2番目が太陽光・熱発電の21%
3番目が風力発電の8%
4番目がバイオマス発電の3.6%    
5番目が水力発電の0.7%
6番目が海洋発電は未知数

参考

日刊 温暖化新聞|あの人の温暖化論考
「プランB」という挑戦〜すでに私たちは「危険な気候変動」に直面している / レスター・R・ブラウン

NASAの第一線の気候科学者であるジェームス・ハンセンら研究者たちは、「地球温暖化は加速しており、ティッピング・ポイント(それを超えると一気に加速する閾値)に近づきつつあるかもしれない」と考えている。気候変動が不可逆的な勢いをつけてしまう、そのギリギリの線を超えるまえに、状況を好転させるために使える時間はあと10年ぐらいだと彼らは考えている。
私もそう思う。

「危険な気候変動」を避けるまでに、今後何十年間、もしくは2050年までに何をすべきかということを、私たちはよく耳にする。しかし、すでにその「危険な気候変動」に私たちは直面しているのだ。

中国の黄河と揚子江に水を供給している氷河が、このまま年に7%という勢いで溶けつづけてしまえば、その3分の2が2060年までには消えてしまう。氷河の科学者たちは、乾期にガンジー川に水の70%を提供している氷河は、数十年の間に影も形もなくなってしまう可能性があると報告している。

乾期の間、アジアの田や小麦畑に灌漑水を提供している大河に水を提供している氷河がなくなってしまうこと以上に、食糧安全保障を脅かすものがあるのだろうか?
世界の人口の半分が住むアジア地域で、乾期の水供給が大きく失われてしまうことは、単なる「飢え」どころではなく、「想像を絶する規模の飢餓」をもたらす可能性がある。

アジアの食糧安全保障は、耕作地である川のデルタや氾濫原が水に沈んでしまう可能性があるため、より大きな打撃を受けるだろう。世界銀行によると、「海水位が1メートル上がっただけでも、バングラデシュの水田の半分が水に沈んでしまう」。

1メートルの海水位上昇は、一夜のうちに起こるわけではないが、今日のスピードで氷の融解が続くとしたら、ある段階で海水位がそれほど上昇するという事態は、もはや防ぎきれないものになるかもしれない。
このような影響を及ぼす氷の融解は、「地球の気温がさらに上がれば起こるかもしれない」というものではなく、現在の気温ですでに起こりつつあるのだ。

2007年の夏の終わりにグリーンランドから入った報告によると、氷河が溶けて海へ流入している量が、氷河の研究者の予測をはるかに超え、加速しているという。数十億トンもの重さの大きな氷が砕けて海へ流れ出し、そのたびに小さな地震が起こっているという。

氷が溶けた水は、氷河と氷河が載っている岩の間に、まるで潤滑油を差すような効果をもたらすため、氷の流出は加速し、1時間に2メートルの速度で海へ流れ出している。この流出の加速と地震を見ていると、氷床全体が割れて、粉々になって崩れる可能性すらありえないことではないと思われる。

世界は、すでに起こっていることだけではなく、フィードバック・メカニズムのいくつかがスタートするのではないかというリスクにも直面している。フィードバック・メカニズムにスイッチが入ってしまうと、温暖化のプロセスはさらに加速する。
かつて「2100年には、夏の間には、北極海には氷がなくなるかもしれない」と考えていた科学者たちは、いまではそれは2030年までに起こるだろうと考えている。2030年という推定すら過小評価だという可能性もある。

このことは、科学者たちにとってとりわけ懸念の的だ。なぜなら、氷が溶けることによって、反射率の高い海氷の代わりに、色の黒い海水面に変わっていくと、太陽光から吸収される熱が大きく増えてしまうからだ。これを「アルベド効果」と呼ぶ。
言うまでもないが、こうなると、グリーンランドの氷床の融解はさらに加速する可能性がある。

2番目に心配すべきフィードバック・ループは、永久凍土の溶解だ。永久凍土が溶けることで、その地下に埋まっている何十億トンもの炭素が放出され、メタンも大量に放出される。メタンは、二酸化炭素の25倍も温暖化効果を持つ、強烈な温室効果ガスなのだ。

こうして、気候変動は手がつけられなくなり、氷の融解や海水面の上昇のすう勢を止めることができなくなるかもしれない——このようなリスクに、人類は直面しているのだ。こうなってしまうと、文明の将来は危うくなる。

氷の融解、海水面の上昇、そして、それらが食糧安全保障と海沿いの低地の都市に与える影響が組み合わさると、政府の対応能力をはるかに超えてしまうかもしれない。
今日、悪化する環境のもたらす圧力の下で、深刻な事態に陥り始めているのは、ほとんどが弱体な国家である。しかし、いま述べたような変化が起これば、強い国家ですら対応できなくなるかもしれない。こういった極端なストレス下では、文明そのものが崩壊し始める可能性すらある。

私の提案する「プランB」は、全面的な努力をして、「2020年までに二酸化炭素の排出量を実質80%削減」しようというものだ。目指しているのは、大気中の二酸化炭素濃度が400ppmを超えないようにすることだ。そうすることで、今後の気温上昇を抑えたいのだ。

これは途方もなく野心的な考えである。たとえば、そのためには、2020年までにすべての石炭火力発電所を段階的に停止させる一方、大きく石油消費量を減らさなくてはならない。単純なことではない。

しかし私たちは、現在すでに使うことができる技術を用いて、この転換を果たすことができる。この炭素削減努力には、3つの要素がある。「森林消失を止める一方で、炭素を吸収するための植林をすること」「世界中でエネルギー効率を向上させること」「地球の再生可能なエネルギー源を活用すること」である。

「プランB」は、照明や建物の冷暖房、そして交通輸送に対して、使用可能な最もエネルギー効率のよい技術を用いることを呼びかける。太陽、風力、地熱のエネルギー源を積極的に活用することを求める。たとえば、全面的に「プラグイン・ハイブリッドカー」に転換し、その電力の大半を風力発電でまかなう、ということだ。

「プランB」では、世界のエネルギー経済を全面的に再構築することが必要だ。しかも、戦時中のような緊急性を持って行わなくてはならない。米国は、第二次世界大戦開始後のほんの数カ月間に、米国の産業経済を大きく変えた。それと同じことが必要なのだ。

第二次世界大戦では、「それができなかったら?」という利害は、とても大きなものだった。しかし今日、「それができなかったら?」、もっと大きな害を被ることになろう。いま問われるべきは、「私たちのグローバルな文明を救えるだけのすばやさで動員ができるかどうか?」なのである。

(2008年1月8日)

レスター・R・ブラウン

Profile

レスター・R・ブラウン氏
アースポリシー研究所 所長

1934年、アメリカのニュージャージー州に生まれる。1955年ラトガース大学で農業科学の学位を取得後、インドの農村に6ヶ月滞在する。 1959年、農務省に入省し、国際農業開発局長を務める。1974年、地球環境問題に取り組むワールドウォッチ研究所を設立、1984年に年次刊行物『地球白書』を創刊。2001年5月、アースポリシー研究所を創設して所長となる。著書に『エコ・エコノミー』『フード・セキュリティー』『プランB』など。常に持続可能な社会へのビジョンと、私たちがとるべき行動を明確に示し続ける、環境問題の世界的権威。

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あの人の温暖化論考

    * 安定化のためのくさび -温暖化問題は、現在ある技術を用いて50年で解決できる- / ロバート・H・ソコロー
    * 僕らの未来はお金で変えられるか? ~僕らが、ap bankをはじめた理由。 / 小林 武史
    * 『CO2本位制』の時代へ -地球温暖化を巡る世界の金融とビジネスの新しい動き- / 末吉 竹二郎
    * 企業にとっての温暖化問題の意味するところ / L・ハンター・ロビンス
    * 「不都合な真実」-世界を変え損ねた男の新たなる戦い- / 江守 正多
    * 「プランB」という挑戦〜すでに私たちは「危険な気候変動」に直面している / レスター・R・ブラウン
    * 京都議定書をより効果的にするための3つの戦略 / デニス・L・メドウズ



参考 ウィキペディアより抜粋
通常は蒸気発電(flash steam)と呼ぶ方法で、地下のマグマだまりの熱エネルギーによって生成された天然の水蒸気をボーリングによって取り出し(最初から蒸気の場合と、高温・高圧の熱水を減圧沸騰させて蒸気を得る場合がある)、その蒸気により蒸気タービンを回して機械的エネルギーに変換し、発電機を駆動して電気を得る。蒸気を採取するための坑井(蒸気井)の深さは、地下の構造や水分量などによって異なり、数10mから3,000mを超えるものまでさまざまである。 〔参考:Annual Report on Geothermal Energy Development in Japan - 2002 -〕

また、地下の温度や圧力が低く熱水しか得られない場合でも、アンモニアやペンタン・フロンなど水よりも低沸点の媒体を、熱水で沸騰させタービンを回して発電させることができる場合がある。これをバイナリー発電(binary cycle)という。

                                     byエコエンジェル

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日本は低炭素化の超後進国

 5月19日の朝日新聞朝刊3面に「温暖化対策 日本は62位」という記事が載っていた。
世界銀行が主なCO2排出国70ヵ国を対象に94~04年の削減対策の進展を評価したところ、日本は62位だった、という。洞爺湖サミットで温暖化対策の主導権を握りたい福田首相には頭の痛い話だろう。

 日本の省エネは進んでいるはずなのに、62位とは一体どういうことだろう?

 この記事の元になった世界銀行の報告書「 Growth and CO2 Emissions(成長とCO2排出)」を読んでみた。62位というのは、オフセット係数という指標で評価した各国の温暖化対策ランキングで、下記のようになっている。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                         
順位国  名 オフセット
係数
ウクライナ267.4
ルーマニア183.6
デンマーク169.1
ブルガリア140.3
ベラルーシ136.4
アゼルバイジャン135.5
チェコ124.4
ポーランド123.7
アルジェリア122.6
10スロバキア113.5
11ハンガリー109.5
12ドイツ103.9
13ナイジェリア102.7
14ロシア101.0
15スウェーデン100.4
16英国92.4
17コロンビア83.6
18フィンランド80.7
19モロッコ77.3
20カザフスタン75.0
21米国62.1
22スイス56.7
23クロアチア51.5
24ペルー50.6
25アイルランド50.2
26カナダ45.8
27フランス45.5
28メキシコ45.1
29チュニジア43.8
30ウズベキスタン42.8
31中国40.5
32ニュージーランド37.9
33パキスタン37.1
34ギリシャ36.5
35アラブ首長国連邦35.7
36ベルギー32.0
37トリニダード・トバゴ30.4
38インド30.0
39韓国29.9
40南アフリカ26.8
41オランダ21.7
42バーレーン21.5
43シリア19.0
44フィリピン14.2
45エクアドル12.4
46オーストラリア10.3
47シンガポール8.8
48オーストリア6.0
49エジプト5.7
50ブラジル4.0
51イスラエル3.5
52ベトナム-3.3
53トルコ-4.9
54イラン-6.3
55マレーシア-10.5
56チリ-16.2
57ポルトガル-18.6
58ノルウェー-19.5
59イタリア-24.4
60スペイン-25.4
61オマーン-26.9
62日本-31.9
63バングラデシュ-33.2
64インドネシア-33.9
65アンゴラ-38.6
66ドミニカ-45.6
67タイ-74.6
68ベネズエラ-83.8
69アルゼンチン-89.8
70サウジアラビア-102.8

 この評価は、あくまでも1994年から2004年までの10年間に各国のCO2排出がどう変わったかを見ている。1993年までは温暖化対策を進めていても、94年以降停滞していれば、評価は低くなる。ここにあげられている70ヵ国のCO2排出量は世界全体の排出量の95%に達している。

 温暖化対策を評価する時に、CO2排出量の増減だけでは評価できない。不景気や人口流出によってもCO2排出量は減少するからだ。

 この報告書では、各国のCO2排出量の変化を、

  C:一定量の化石燃料を燃やして出るCO2量の増加
  S:エネルギー使用に占める化石燃料使用割合の増加
   I:GDP当たりのエネルギー使用量の増加
  G:一人当たりGDPの増加
  P:人口の増加

の五つの要因に分けて分析している。

 上の表の「オフセット係数」は、-{C+S+I/G+P} を%で示している。

 

 人口が増え、経済が成長しても、CO2排出の少ない化石燃料を増やし、化石燃料の比率を下げ、少ないエネルギーで経済成長していけば、オフセット係数は大きくなる。この10年間に低炭素社会化の政策がとられているかどうかの指標なのだ。

 オフセット係数が100ということは、一人当たりGDPと人口の増加をちょうど帳消しにする対策が取られたということだ。マイナスになるのは、低炭素化に逆行しているということになる。

 日本のオフセット係数がマイナスで、62位にランクされたのは、化石燃料の中でもCO2排出の多い石炭の使用量を増やし、再生可能エネルギーの導入を怠り、少ないエネルギーで経済成長する仕組みができていないからである。低炭素社会への動きに逆行しているのが、日本なのだ。

                                         (アース)

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