放射性セシウムで心臓に異常? 食事調査に見る低線量内部被ばくの恐ろしさ 

福島原発事故前は放射性セシウムのない食事だったのに!
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2008年のデータは「環境放射線データベース」より詳細検索(放射能測定調査、日常食)

  上のグラフの青棒は2008年に各都道府県で普通に食べている1日分の食事に含まれているセシウム137の測定結果188件を値の小さいものから順に並べたものです(文科省調査)。

 グラフの左から半分過ぎまで青棒がないのは、「検出限界未満」だからです。

 青棒の放射能値は左の縦軸を見てください。

 188件の内、102件は「検出限界未満」、測定された最小値は0.00811ベクレルでした。

 検出限界未満は値が分からず平均値を計算できないので、測定値を順に並べて真ん中の中央値を調べても、「検出限界未満」でした。

 福島原発事故直前には、食事に放射性セシウムが含まれているなどということは、ほとんどなかったのです。

 上のグラフの赤棒は2011年12月、福島県内の26人が1日に飲食したものの放射性セシウムを測定した結果です(1件は「検出限界未満」 朝日新聞社・京大の共同調査)。

 赤棒の放射能値は右側の目盛です。左縦軸の約167倍になっています。

 中央値は4.01ベクレルでした。

 2008年の中央値は「検出限界未満」なので、福島原発事故後何倍に増えたのか計算できませんが、最低の測定値0.00811ベクレルの494倍です。

 食べ物が、恐ろしくなるほど放射能汚染されているのです。

一日4ベクレルを毎日食べると、どうなる?

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ICRP Publication 111を一部改変

 ICRPの2009年報告によると、一度に1,000ベクレルの放射性セシウムを摂取した場合、次第に排出され、1年後に体内に残っているのは90ベクレルです。

 ところが、毎日4ベクレルを食べると、放射性セシウムがどんどんたまっていき、排出と釣り合ってきて、約570ベクレルでほぼ平衡に達します。

 食べた人の体重当たりにすると、下のグラフの青棒のようになります。 

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各年齢ごとの体重は「平成21年国民健康・栄養調査報告」による。

 1歳児では55ベクレル/キログラム、7歳児で24ベクレル/キログラム。

 15歳児までは11ベクレル/キログラム以上になります。

心臓に異常が・・・

 チェルノブイリ原発の北、ベラルーシ共和国ゴメリ医科大学の学長だったバンダジェフスキー氏は、原発事故で放出されたセシウム137を体内に取り込むと、低線量でも大きな人体影響を引き起こすことを明らかにしています。

 人体の中でも、特に影響を受けやすいのが心血管系です。

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「放射性セシウムが人体に与える医学的生物学的影響(久保田護訳 合同出版 2011年)」より

 体内のセシウム137濃度が高い子どもほど、心電図の異常が多くなり、血圧の高い子どもも増えます。

 12~26ベクレル/キログラムで半数以上の子どもに心電図異常が見られます。

 子どもだけではありません。

 ゴメリ医大の18~20歳の学生のセシウム137濃度は平均26ベクレル/キログラム。48.7%に明白な心電図異常が見られたそうです。

 チェルノブイリ事故後に突然死したゴメリ州の患者の剖検標本を検査したところ、99%の症例に心筋異常が見られたということです。

福島の人々への影響は・・・

 さきほどのグラフをもう一度見てみましょう。

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 朝日新聞社・京大の共同食事調査の結果、福島県内の食事に含まれる放射性セシウムの中央値は約4ベクレルでした。

 これを毎日食べ続けると、1~15歳児は11ベクレル/キログラム以上となり、心電図異常が多くなる可能性が考えられます。

 最大値の17.3ベクレルだった人は、ほぼ全年齢で40ベクレル/キログラムを超えています。

関東の人は・・・

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  朝日新聞社・京大の共同食事調査によると、上のグラフのように、関東の16人の食事のうち、7人は「検出限界未満」でしたが、最大値は10ベクレルを超えていました。

内部被ばくをできるだけ減らそう

 17.3ベクレルが検出された福島の方は、原発事故後は家庭菜園の野菜の皮は捨て、福島産の新米は食べていないという(朝日新聞 2012年1月19日夕刊39面)。

 6ベクレルだった福島の女性も、野菜はできるだけゆで、キュウリやトマトの皮もむき、県外の親類から食材を送ってもらっている。

 これだけ気をつけていても、高い放射能が検出されているわけです。

 関東でも油断はできません。

 放射能に汚染された食材を使わないよう、注意したいものです。

朝日新聞社は「放射能安全神話」に加担するな!

 朝日新聞社と京大の共同食事調査は、福島原発事故による放射能汚染の危険性を明らかにするものでした。

 しかし、朝日新聞はその調査結果を「福島の食事 1日4ベクレル」「内部被曝 国基準の40分の1」と報じ、共同で調査した京大教授の「福島のセシウム量でも十分低く、健康影響を心配するほどのレベルではなかった」とのコメントを載せています。

 内部被曝の影響についてはまだよく分かっていないと思います。

 朝日新聞は夕刊に「原発とメディア  容認の内実」を連載し、「原子力安全神話」に加担してきた自社の歴史を赤裸々に綴っています。

 その朝日新聞社が、今度は「放射能安全神話」に加担することは絶対に許されません。

(アース)

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原発ゼロをめざして

 謹賀(原発ゼロ)新年

 電気文明が始まってまだ150年程度、化石燃料を燃やしてCO2撒き散らし昨年は

人間の手に負えない放射性物資を大量にバラマキ、何をやっても環境破壊になって

しまうのは半端な知恵を持った人類の宿命なのでしょうか?

次に何が来るのでしょうか。
 

知恵と欲と理性のバランスは何時になったら安定するのでしょう。

まだまだ先のことで、ひょっとしたらバランスを失い人類は滅びるかもしれません。
 

高等生物ほど種として短命だと言われています。

欲望は生命の源、根底に矛盾がありそうです。

                             byエコエンジェル

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内部被ばくの恐ろしさ チェルノブイリ原発事故により、スウェーデンで がんが増えた 福島は がん激増?

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日本全土を汚染した福島原発事故 

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文部科学省による、愛知県、青森県、石川県、及び福井県の航空機モニタリングの測定結果について(平成23年11月25日) (参考6)」より
福島県浪江町大字井手字山田前の降下量は土壌汚染値(1メートル高さで72.3マイクロシーベルト/時)から換算
仙台市の降下量は文科省の「都道府県別環境放射能水準調査結果(平成23年8月2日)中の8月1日地上1メートルでの空間線量から換算
換算方法は下記参照


図をクリックすると大きな画像が見られます。以下、同様です。

 福島第一原発の爆発事故で放射能がまき散らされたのは、東日本だけではありません。

 セシウム137は、北は北海道から、南は沖縄まで、日本全土を汚染しました。

 私もあなたも、すでにヒバクシャなのです。

 上のグラフの縦軸は対数目盛です。1目盛増えるごとに10倍になります。

 最もひどい土壌汚染が測定されている福島県浪江町大字井手字山田前に降ったセシウム137は、土壌汚染値(1メートル高さで72.3マイクロシーベルト/時)から換算(下記参照)すると、約1,000万ベクレル/平方メートルに達しています。

チェルノブイリ原発事故によって、スウェーデンでがんが増えた

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 1986年4月26日のチェルノブイリ原発事故の後、4月28日から29日にかけての大雨とともにスウェーデン北部に放射性物質が降り注ぎました。

 住民の被ばく量は、居住地域、野外活動、食習慣によって違うけれども、最初の1年間で1-2ミリシーベルト、最大で約4ミリシーベルトと見積もられています。

 トンデル氏らは、スウェーデン放射線防護局が作成したセシウム137汚染地図を元に、7州450地区の汚染度を6つのレベルに分け、各地区住民のがん発生数を調べました(今中哲二氏の翻訳紹介があります)。

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 上のグラフの縦軸は、セシウム137の地表汚染が3,000ベクレル/平方メートル以下の地区に比べて、1988年から1996年の発がん率が何倍になったかを示しています。

 横軸に、例えば3-29とあるのは、セシウム137が3,000~29,000ベクレル/平方メートル以下の地区です。

 地表のセシウム137が高い地区の住民ほど、がんの発生率が増えていることが分かります。

 トンデル氏はこれらの結果から、セシウム137が10万ベクレル/平方メートルの場合、発がん率が0.11増えるとしています。

 セシウム汚染がない場合に比べて、1988年から1996年の8年間で、発がん率が11%も増えるということです。

 8万-12万ベクレル/平方メートルのグループでも1986-1987年の2年間で外部被曝は7-10ミリシーベルトと推定されているので、内部被ばくが大きく影響している可能性があります。

今の日本に当てはめると・・・

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 上の地図は文科省が調査したセシウム137汚染地図にトンデル氏の論文による「10万ベクレル/平方メートルで発がんが11%増加」を適用したものです。

 発がん増加率が11%を超える地域が、福島県中央部にまで広がっています。

セシウム137が10万ベクレル/平方メートルって、どのくらい?

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 文科省の調査によると、

土壌のセシウム134と137濃度(ベクレル/m2)=空間線量率(マイクロシーベルト/時間)×276,008

です。

 今回の福島原発事故後に検出されたセシウム134と137はほぼ同量なので、

 セシウム137(ベクレル/m2)=空間線量率(マイクロシーベルト/時間)×138,004

となります。

 ここから逆算すると、10万ベクレル/平方メートル=0.725マイクロシーベルト/時です。

 1マイクロシーベルト/時だと、セシウム汚染がない場合に比べ、発がんが11%÷0.725=15.2%増える計算になります。

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事態はさらに深刻?

 さる12月28日、NHK総合テレビの「追跡!真相ファイル」で「低線量被ばく 揺らぐ国際基準」が放映されました。

 その報道によると、チェルノブイリ事故直後、政府はよく食べられるトナカイの肉の基準を300ベクレル/キログラムにしたが、がんが増加。

 最近では1年当たり、がんが34%も増えているそうです。

 なくそう! 原発。

(アース)

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ホットスポット、「放射能副読本」の真実:100ミリシーベルト以下でも危ないです! (その2)6~10ミリシーベルトで小児がんが・・・

 

 文科省が作った「放射線副読本」は問題だらけですが、私が一番「頭にきた」のは、安全キャンペーンです。

 「中学校教師用解説書」19頁「高等学校教師用解説書」13頁には、「放射線による影響」についての「指導上の留意点」として、「100ミリシーベルト以下の低い放射線量と病気との関係については、明確な証拠がないことを理解できるようにする」と書かれています。

 しかし、「安全な被ばく量」は、ないのです。

 ムラサキツユクサでは2.5ミリシーベルトでも、突然変異が起こることが分かっています。

 ヒトのがんについても、100ミリシーベルト以下でも増えることが明らかになっています。 

 6~10ミリシーベルトで小児がん

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R.Dole,R.Wakeford Br.J.Radiol.70(1997) 130-139 より日本語化
縦軸はX線撮影枚数0の場合を1とした時の小児がん死亡率
図中の縦線は95%信頼限界。

 妊娠末期などに胎児と骨盤の関係を調べるためにX線検査をする場合があります。

 1956年、妊娠中にX線検査を受けた母親から産まれた子どもは、小児がんで死亡する割合が高いことが報告されました。

 上の図のように、X線撮影の枚数が増えるほど、小児がんで亡くなる危険性が高まることも明らかになっています。

 被ばく線量を減らす取り組みが行われていますが、6ミリシーベルトあるいは10ミリシーベルト**の胎児被ばくでも、小児がんによる死亡が増えています。

 *R.H.Mole Br.J.Cancer 62(1990) 152-168
 **R.Dole,R.Wakeford Br.J.Radiol. 70(1997) 130-139
乳がんも増える

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M.M.Doody ら SPINE 25 2052-2063(2000)より

 背骨が左右に弯曲(わんきょく)する脊柱弯曲症の患者さんは診断・治療の過程で何度も脊椎のレントゲン検査を受け、胸に被ばくします。

 女性患者さんの場合、レントゲン検査による被ばく量に応じて乳がんが増えることが明らかにされています。

 上のグラフの縦軸は、被ばくした患者さんの乳がん死が一般の女性の何倍多いかを示しています。

 赤丸が観察値で、斜めの直線は縦軸の1を通り観察値に一番近い直線です。

 被ばく線量が一番少ない44ミリシーベルトでも、乳がん死が増えています。

原爆被爆者でも34ミリシーベルト以上でがん死

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 D.L.Preston 他 Radiat.Res. 160 381-407(2003)を改変
(近藤誠 著「放射線被ばく CT検査でがんになる」より)

 広島・長崎の原爆被爆者を追跡調査した結果、上の図のように、被曝線量に比例して固形がんで死亡する人が増えることが明らかになっています。

 グラフの縦軸は、原爆投下時の被曝線量が5ミリシーベルト以下だった人と比べて、固形がんによる死亡率が何倍増えたかを示しています。

 例えばがん死亡増加率が0.5なら、がん死亡率が0.5倍増えて1.5倍になるということです。

 グラフの●が調査結果で、直線は被曝線量とがん死亡増加率が直線関係にあると仮定して、調査結果と一番良くマッチするように引いたものです。

 このデータの低線量部分をくわしく調べると、下のグラフのようになります。

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D.J.Brenner 他 Proc.N.A.S. 100 13761-13766(2003) を改変

 が被曝線量ごとのがん死亡増加率で、上下に延びる縦線は標準誤差の範囲を示しています。

 で表されている5~50ミリシーベルトのグループと5~100ミリシーベルトのグループでは標準誤差が大きいので、がん死亡が間違いなく増えているとは断定できません。

 しかし、の5~125ミリシーベルト(平均34ミリシーベルト)以上の4グループでは、 誤差を考えても、間違いなくがん死亡が増えています。

 少なくとも34ミリシーベルト以上では、固形がんで死亡する率が高まることが明らかになっているのです。

 「放射線副読本」や「解説書」が言う「100ミリシーベルト以下の低い放射線量と病気との関係については、明確な証拠がない」なんて、とんでもない話です。 

ICRPも認める 

 国際放射線防護委員会(ICRP)は「原子力の平和利用」を打ち出した米国の主導で作られ、原発推進を目的にしているなどの批判を浴びています。

 しかし、そのICRPでさえ、2007年の勧告(ICRP Publication 103)では

「放射線防護の目的には・・・約100ミリシーベルトを下回る低線量域では、がんあるいは遺伝性影響の発生率が・・・線量の増加に正比例して増加するであろうと仮定するのが科学的に妥当であろう

と述べています。

正しく怖がり、自分の健康は自分で守ろう

 文科省だけでなく、多くの「専門家」が「100ミリシーベルト以下ではがんが増えるかどうか分かっていない」と言っていますが、それは誤りです。

 6~10ミリシーベルトでも、がんが増えるのです。

 繰り返しますが、「安全な被ばく量」はありません。

 できるだけ被ばくしないように注意することが肝腎です。

 政府や「専門家」の言うことを真に受けていては、健康を守ることはできません。

 「安全な被ばく量なし」を肝に銘じ、自分の健康は自分で守りましょう!

(アース)

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「朝日新聞」2011年11月17日 30面より

 


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ホットスポット、放射能の真実:100ミリシーベルト以下でも、危ないです! (その1)2.5ミリシーベルトでも突然変異

 以前に書いたように、「安全な被ばく量」は、ありません

 にもかかわらず、いまだに、テレビで「100ミリシーベルト以下は影響が出ない」と言う「専門家」がいます。

 食品安全委員会では「生涯100ミリシーベルト」を被ばく限度に設定しようとしています。

 毎時0.4マイクロシーベルトのホットスポットでは、1年で約3.5ミリシーベルトに達します。

 100ミリシーベルト以下の被ばくは生物にどのような影響を及ぼすのでしょうか。

ムラサキツユクサの突然変異

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ムラサキツユクサという植物があります。ツユクサの仲間で、夏に写真のような青い花を咲かせます。

 ムラサキツユクサの雄しべには、下の写真のように、たくさんの細い毛が生えています。

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 福原のページ」より

 この毛は、細胞が一列に並んで、できています。

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福原のページ」より

 普通は、先端の細胞が分裂して、伸びていきます。

 突然変異が起きると、細胞から細胞へと伝えられます。
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市川定夫著「環境学」202頁より

 ムラサキツユクサの花色は青が優性で、ピンクは劣性です。

 青色の遺伝子とピンクの遺伝子を持つ株は青色です。

 蕾にX線を当てると、突然変異で青色の遺伝子が障害を受け、ピンク色になることがあります。 

 その蕾を11~15日後に顕微鏡で観察すると、雄しべの毛の一部がピンク色になり、突然変異したことが分かります。

 ムラサキツユクサの雄しべの毛は、突然変異を鋭敏に検出できる、すぐれた実験系です。

2.5ミリシーベルトでも突然変異

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A.H.Sparrow ら Science 176 916(1972)より作図

 ムラサキツユクサの蕾にX線を照射して突然変異率を調べると、線量に比例して突然変異が増えることが分かります。

 (上の図では各線量での突然変異率から、線量ゼロの時の突然変異率を差し引いて示しています)。

 図中で線量ゼロの次の値は2.5ミリシーベルトです。

 約96万本の雄しべの毛を調べ、820個の突然変異を見つけています。

 100ミリシーベルトどころか、2.5ミリシーベルトでも、突然変異が起こることが分かります。

 突然変異はガンの原因になることが分かっています。

 ムラサキツユクサも、ヒトも、いのちの基本的な仕組みは同じです。

(アース)
 

追伸:小樽市銀山中学校教師の神貴夫さんが発行されている「自然と科学なんでもニュース」71号に紹介されました。同ニュースのバックナンバーは「最首塾」の「コンテンツ」から見られます。

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「福島原発事故」原子炉恐怖の実態。その2、核の生ゴミをバラマキ続ける終わりなき事故。

不死身の放射性物質を生み出しバラマキ始めた終わりなき原発事故。

進行中の原発過酷事故は菅が辞めようと辞めまいと放射能汚染は拡大中であります。普通のマシンの事故処理は過去形になるのですが原発事故は継続し続けます。    

チェルノブイリなどは25年経っても未だに汚染され現在もなお、原発から半径30km以内の地域での居住が禁止されるとともに、原発から北東へ向かって約350kmの範囲内にはホットスポットと呼ばれる局地的な高濃度汚染地域が約100箇所にわたって点在し、ホットスポット内においては農業や畜産業などが全面的に禁止されており、また、その周辺でも制限されている地域があるそうです。

自然災害や交通事故との違い。

日本国内で起こっている原発過酷事故は現在進行形であります。
自然災害や普通の事故とまるで違います。地震、雷、火事親父、津波,台風など月単位で続く事は有りません。

自動車事故、航空機事故でも短時間で過去形になります。ただちに現場に行って処理できるのです。
 現場に行っても原発事故は継続中なのです。勿論放射能があって近よる事もできません。原子炉そのものに接近すればいくらでも大量に死者が出ます。ちなみに使用済み燃料をガラスで固化した高濃度廃棄物でも人間が側に寄れば20秒で即死です。
このような事故現場は通常考えられません。
事故、故障プラス殺人放射能です。それが数十年続く史上最悪の過酷事故なのです。
その費用は廃炉にするだけでも15兆円かかります。

熱効率3割で核のゴミである放射性廃棄物(死の灰)を多量に生産する原発。

ウランが燃える前(核分裂前)の核燃料棒は4mの木箱に入れられトレーラーで輸送、人間が手運びしても被爆しないそうです。それが原子炉に挿入すると1グラムのウラン235燃料が核分裂で燃え20度Cの水を10トン沸騰させる事が出来るのです。

 熱出力300万キロワット、電気出力100万キロワット(効率が悪く電気に変換出来るのは3割)の原発は一日ウラン3キロで延べ3万トンの水を沸騰させ蒸気でタービンを回し100万キロワットの電気を生み出し、燃えた(核分裂)あとはプルトニウムなど人間が即死する高濃度放射性廃棄物をほぼ同じ目方を出すのです。正確には核燃料3キロの0.1%3グラムがこの世から消えエネルギーに変換されるのです。これは一日運転すると日本に落とした原爆の4倍の放射性核種(核のゴミ)2997グラムを毎日溜め込んでいく事になります。

原発事故を起こした時は使用中の核のゴミも出るので核の生ゴミといえるでしょう。

資料①

以下の表は原発白書より転出した日本の原発に溜め込まれた核燃料廃棄物(ウラン)の貯蔵量です。

使用済み核燃料貯蔵量

資料②

未来科学館より

原子炉の構造と破られた5重の壁

原子力発電は、核分裂の熱で高温高圧の水蒸気をつくって発電を行ないます。ごく少ないウラン燃料から莫大なエネルギーを取り出せるという特徴がありますが、ウランの核分裂で生まれるさまざまな放射性物質を、密閉空間に安全に閉じこめておくことが常に重要となります。そのためのいろいろな工夫が「5重の壁」とよばれる多重防護構造です。

5重の壁とは?
原子炉内部の構造で、最も内側の第1の壁は「ペレット」。放射性物質のウラン燃料を焼き固めて直径1センチ、高さ1センチほどの円柱状にしたものです。焼き固めることで、放射性物質の飛散を抑えることができます。第2の壁は「被覆管」。多くはジルコニウム合金(ジルカロイ)でできており、350個ほど積みあげたペレットを、パイプ状に覆っています。ペレットと被覆管を合わせたものが「燃料棒」です。燃料棒を並べて水を入れた容器、これが第3の壁、「原子炉圧力容器」です。燃料棒内の核分裂で生まれる放射性物質、そして核分裂の熱で生まれる温度約280℃、圧力7080 気圧の水蒸気などを、厚さ約15センチの鉄製の壁で閉じ込めています。5重の壁で最も重要な壁です。

4の壁は「原子炉格納容器」。基底部には圧力抑制プールがあり、圧力容器内の圧力が高まったときに一部の蒸気を格納容器へ逃がし、それを冷やすことで格納容器内の圧力を下げる役割があります。そして第5の壁、最も外側の壁が「原子炉建屋」。厚さ約1メートルの鉄筋コンクリート製の壁で、放射線のアルファ線、ベータ線、ガンマ線の漏れ出しを防ぎます。建屋は、土木、建築、機械、地質、地震学など、幅広い分野の調査結果にもとづき、周辺地域での大地震や直下型地震に耐えられるよう、一般の建造物と比べてはるかに多くの工夫を取り入れています。具体的には、建屋の設計に揺れや変形の少ないサイコロ型を採用、建屋外壁の鉄筋に通常の建築物の2倍の太さのものを使用、ほかにも計算にもとづく厚さの壁、広く厚い基礎などさまざまな工夫があります。
福島第一原発の5重の壁の損壊状況
現在、福島第一原発の123号機では、原子炉建屋の外にある水たまりから高濃度の放射性物質がみつかっています。冷却機能が止まって、圧力容器内が空だき状態になり、ペレットと被覆管が溶けた可能性と、冷却水が漏れ出た可能性があるとされています。2号機については、圧力抑制プールの一部が損傷し、放射性物質を含んだプール内の水が漏れ出した可能性が指摘されています。134号機の建屋が水素爆発によって崩壊しました。水蒸気と被覆管のジルコニウム合金の熱化学反応で水が分解して、多量の水素ガスが発生したためです。水素は、圧力容器内だけでなく、使用済み燃料プールからも発生したと考えられています。

福島第一原発の事故では、放射性物質を5重の壁で防ぐことができませんでした。その損壊は最も内部のペレットにもおよんでしまいました。今後、原子炉全体をどのようなシステムにしていくか、新たな課題がつきつけられています。

核の生ゴミの解説は次回詳細に掲載いたします。

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原発なくても電気は足りる 「他社受電」=「埋蔵電力」を隠した「電力危機」演出をやめよ

 東日本大震災と福島原発事故の影響で37基の原発が止まり、「電力危機」が叫ばれている。

 「原発を減らすのはいいが、今すぐやめたら電力が足りなくなる」と言う人もいる。 

 原発が止まると、本当に電気は足りないのだろうか?

火力と水力だけで足りる

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図1 「電気事業便覧 平成22年度版」より作成

 上のグラフは2000年度以降、火力発電と水力発電の最大出力を足すと、8月の最大電力(3日平均)を上回っていることを示している。

 原発がなくても、電力は足りるのだ。

 原発の電気は全体の25%を占めているのに、なぜ、なくても大丈夫なのか?

 これには2つの要因がある。

 第1に、発電設備に余裕がなければ25%もなくなったら大変だが、実際には非常に余裕があるから、だ。


火力発電は遊ばせている

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図2 小出裕章著「隠される原子力・核の真実」106頁の図を2009年度にアップデート

 例えば火力発電の場合、年間フルに運転すると約125億kW発電できるが、実際には約57億kWしか発電していない。設備利用率は46%で、半分以上は遊んでいる。

 これはどういうわけか。

 原発は出力調整がむつかしい上に、今回のように事故を起こすと一斉に止めなければならない。

 原発の予備として、普段は使わない火力発電を用意しておかないと、原発を運転できないのだ。

 原発を全部とめても、原発で発電していた分は、遊ばせていた火力発電でまかなって、なお余裕がある(上のグラフ参照)。

 もう一つの要因は、「他社受電」である。

 以下、東電について見てみよう。

「他社受電」とは

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 東電は毎年、1,000万kW以上の電力を「他社」から買っている(平均1,158万kW)。 

 電気が足りなければ、遊ばせている自社の火力発電で発電すれば良さそうだが、「他社」から買っている。

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東電資料より作成

 東電の電力の内、14%(2009年度)、約7分の1が「他社受電」である。

 自社の設備を遊ばせてまで、なぜ「他社」から買うのか?

 地域独占の電力会社はコストが高いからだ。

 テレビ朝日の「ワイド・スクランブル」によれば、電気の小売業者「エネット」の電気料金は、東電より2~3割安いという。

 発送電分離、電力の自由化が必要だ。

電気事業者と自家発電から受電

 「他社」の可能性があるのは、以下の電気事業者と、自家発電している企業だろう。

表1 東電に送電している可能性のある会社(一部)
  会社名 種類 発電所の場所 最大出力 
      万kW
東電への販売 
      100万kWh 
      2009年度
電気事業者 電源開発
      (J-Power)
水力 静岡県佐久間町など 856 7,857
火力 横浜市など 841
地熱 宮城県鳴子温泉 1.5
原子力発電(株) 原子力 東海第2、敦賀発電所 262 2,570
栃木県 水力 栃木県内各地 9.7  
常磐共同火力 火力 福島県いわき市 163 約5,000
相馬共同火力 福島県新地町 200  
東京発電 水力 埼玉県秩父市など 18.3  
鹿島共同火力 火力 茨城県鹿嶋市 105  
君津共同火力 千葉県君津市 74.3 電力の半分を東電に送電
東日本旅客鉄道 川崎 65.5  
水力 信濃川 44.9
六本木エネルギーサービス 火力 港区六本木ヒルズ 3.9
自家発電 群馬県 火力 群馬県高浜 2.5
荏原製作所 神奈川県藤沢工場第2 6.4
JFEスチール 川鉄千葉 38.1
東京ガス 横須賀、横浜 24.9
新日本石油精製 横浜 4.9
昭和電工 川崎 12.4
トーメンパワー寒川 神奈川県 6.6
日立造船 茨城県 21.2
日立製作所 茨城県 18.9
ジェネックス 神奈川県 23.8
合 計   2,804.8  
「電気事業便覧 平成22年度版」および各社ホームページより作成

 以上を合計すると、2,800万kW以上に及んでいる。

 この「他社受電」が、すなわち「埋蔵電力」である。

 図2にあるように、自家発電の半分は遊んでいて、電力会社に回す余裕がある。

 「AERA」7月18日号によると、群馬県企業局は上の表にある火力の他、水力中心に24.6万kWを東電に送電。

 日本製紙、三井化学、東京23区清掃一部事務組合なども送電しているという。


「他社受電」を過少申告して「危機」を演出

 東日本大地震をへた今年の、東電管内の電力はどうなるのか。

電力供給力 万kW
内  訳 東電 7月1日 東電 テレビ朝日
      7月
筆者試算 内  訳
7月末 8月末
水力 310 310 水力
揚水発電 650 650 揚水発電
原子力 490 490 原子力
火力 3,560 3,560 火力
ガスタービン新設 80 80 ガスタービン新設
応援融通 40 40 応援融通
卸電気事業者から 480 1,158 他社受電
自家発電から 70
合計 5,680 5,560 5,680 6,288 合計
 

 東電発表によると、この夏の最大需要は5,500万kW。

 これに対し、7月末の供給力は5,680万kW、8月末は5,560万kWとなっている。

 その内訳は7月7日にテレビ朝日で放映された「モーニングバード」でようやく明らかにされた(上の表、中央の欄)。

 何と、「他社受電」は、(他の電力会社からの)応援融通、卸電気事業者( 表1の電源開発など)、自家発電を合わせて、わずか590万kWしか、予定されていない。

 図3から分かるように、東電はこれまで平均でも1,158万kWもの電力を「他社」から買っている。

 例年通りに「他社受電」すれば、上の表にあるように、6,288万kWも供給できる。

 東電は「他社受電」を過少申告して「15%節電」を強要したのだ。

 「電力危機」を心配する必要は、まったくない。 

 それどころか、猛暑だった去年でも、最大需要は5,999万kWだった。

 節電しなくても、去年の最大需要を4.8%も上回っている。

 ちなみに、7月13日、東電は東北電力に140万kWを融通したいと発表している。

 電力は余っているわけだ。

原発を全部とめても8%節電でオーケー

 試算した供給力6,288万kWには、柏崎刈羽原発の490万kWが入っている。

 これを全部止めても、5,798万kW。

 東電が想定している5,500万kWの需要を軽く上回る。

 さらに、昨年並みの猛暑を想定しても、8%節電すれば需要は5,519万kW。

 5%の余裕を見ても、必要なのは5,795万Kw。

 東電の原発を全部止め、去年並の猛暑でも、8%節電すれば電力に余裕があるのだ。

 福島原発事故でまき散らされた放射能は、周辺住民の生活を根底から破壊し、故郷を奪い、静岡県のお茶生産農家や高知県の食肉販売業者の生活まで脅かしている。

 原発はいつ事故を起こすか分からない。

 運転すればするほど、捨てる場所もない放射性廃棄物が大量に生産される。

 すべての原発を直ちに停止すべきである。

(アース)

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脱原発を目指して 風力発電を阻む「抽選の壁」と「発送電一体」

日本の風力発電は遅れている
   

Photo

 ドイツのデータは「再生可能エネルギー普及に関するドイツの経験」、日本のデータは「電気事業便覧」および「財団法人 新エネルギー財団」資料による。

 日本の風力発電の普及は、ドイツより11~12年遅れている。

 ドイツは11年前、「電力供給法」を制定して「全量固定価格買取制度」を導入し、再生可能エネルギーを大幅に普及させた。

 日本では、ようやく今の国会に「全量固定価格買取」の法案が上程された段階である。

 日本の現状はどうか?

抽選の壁

 太陽光発電については、2009年11月から、使い切れなかった「余剰分」を電力会社が買い取るよう義務づけられた。

 しかし風力発電については、2003年に施行された「RPS法(電気事業者による新エネルギー等の利用に関する特別措置法)」があるだけだ。

 「RPS法」では、電力会社は売る電力の「一定割合」を「(風力発電など)新エネルギーによる電気でまかなう必要がある。

 つまり、電力会社は自分で風力発電をすればそれでいいし、他の企業などが風力で発電しても必ずしも買い取る必要はない。

 かくして風力発電の「抽選」なるものが行われることとなっているのだ。

 6月28日の朝日新聞朝刊3面によると、現状を要約すると、以下の通り。

 

 


参入に抽選 10年当たらず

 昨年末、東北電力の抽選会。募集枠は約26万キロワット分。

 ここに風力発電事業者や地元の建設会社、市民団体など約100件(計約257万キロワット分)が応募した。

 5件が「当選」だったという。

 この「抽選会で、複数件を応募したある事業者はすべて外れた。環境影響評価や測量で、1億円ほどを投じていた。

 「それが抽選で決まるなんて産業としておかしいでしょ」と憤る。

 くじ運が良かったとしても次の関門が待ち受ける。

 当選して初めて、電力会社から電気を送電線に送るための具体的な条件が示される。

 予定していなかった数億円の送電線や電圧安定設備の設置を求められることも。

 追加の負担に耐えられず、辞退に追い込まれる事業者も少なくない。

 なぜ、もっと風力発電を受け入れないのか?

 「できないわけではない。やりたくないからしないだけだ」。

 ある電力会社の元幹部は言い切る。

 「原子力という安定した電源があるのだから、あてにならない電気を買う必要はない」 
 

 

 発送電一体の壁

 朝日新聞の記事はもう一つの壁も指摘している。


足りない送電線


 日本の電力システムは「大規模・集中型」で、原発などの発電所からは太い送電線が延びるが、需要の少ない場所ほど細くなる。

 北海道・宗谷岬周辺では日本有数の風が吹くのに、地元で使う電気が少ないため送電線が細く、新規の風力発電を受け付けていない。

 自然エネルギーを増やしたくても、そこへ送電線を延ばすかは、現実は電力会社の判断に委ねられている。

 「自然エネルギーのために送電線を引く経済的な動機づけは電力会社にはない」と関係者は明かす。

 北海道から新潟に至る海岸線で風を拾い、首都圏に電気を届ける。そんな夢を抱く風力事業者は「高速道路のように、送電線を公共インフラとして整備できないか」と思う。

発送電分離


 「大規模・集中型」の電力システムが効率がいいとして、電力会社の地域独占が特別に認められてきた。その代わり、電気料金の設定などで政府が口出しできる仕組みが取られてきた。

 しかし技術が進み、小規模でも効率よく電気を供給する方法が生まれた。

 そこで送電と発電の部門を分け、発電事業の新規参入を認めて競わせれば電気料金を下げられるという考え方が出てきた。

 ほぼすべての先進国と、中国やインドなどはすでに採用している。

 欧州では、多くの国で送電会社が国有化されるなどして送電網の公共性が重視された。

 結果として、政府が決めた自然エネルギーの普及策が反映されやすくなった。

 地域独占が認められた電力会社には、どの国でも権益が生まれがちだ。

 海外で発送電分離が進んだ背景には、そうした電力会社の力を弱めようという政治的な思惑があったことも指摘されている。

 株主総会の様子を見ても、東電は旧態依然。改革の姿勢は見られない。

 今こそ、政治の出番だ。

 再生可能エネルギー促進法を成立させ、送電線を電力会社の手から取り戻さなければならない。

(アース)
 

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菅おろし、狙いは脱原発つぶし?! 再生可能エネルギーをふやそう!

「原発減らそう」が圧倒的

 朝日新聞社が6月11、12日に行った全国世論調査によると、「原子力発電を段階的に減らして将来はやめる」ことに74%が賛成と答えたという(2011年6月14日 朝日新聞朝刊 1面)。

Photo_2

 東京新聞の調査では、上のグラフのように、「直ちにすべて廃炉」、「定期検査に入ったものから廃炉」、「電力需給に応じて廃炉を進める」と、廃炉を求める人が計82%に達している(東京新聞 6月19日 朝刊1面)。

 民主党政権は原発を推進してきたが、菅首相は福島第1原発の事故を受けて、原発増設をうたう「エネルギー計画」の見直し、自然エネルギー推進を打ち出した。

 さらに踏み込んで、浜岡原発停止を要請し、「発送電分離の検討」まで打ち出した菅首相に対し、突如として菅おろしの嵐が吹き荒れた。

「浜岡停止」に猛圧力

 最近、菅首相は周辺にこう漏らしているという(6月18日 朝日新聞朝刊 4面)。

 「これまで多くの非難や中傷を受けてきたが、浜岡原発の運転停止を求めて以降の私に対する攻撃は、経験したことのない異常な激しさだ」

 菅首相に猛烈な圧力がかかるのは、一連の動きが東電をはじめとする電力会社の権益を侵すからではなかろうか。

 電力会社は地域独占で競争相手がなく、経費の3.5%が「適正報酬」として保証されている。

 コストをかければかけるほど、利益が大きくなる仕組みだ。

 コストの高い原発は、電力会社にとっては「金のなる木」。

 原発を減らそうという動きは、電力会社にとってはとても許せないだろう。 

再生可能エネルギーにブレーキ

 電力会社は電力を売るのが商売だ。

 六本木ヒルズが地下の設備で自家発電したり、企業が風力発電を始めたり、「消費者」が自ら太陽光発電したりすると、電力会社は困ったことになる。

 地球温暖化が大問題になってからも、送電網を握る電力会社は「電力供給が不安定になる」などと称して再生可能エネルギーによる電力受け入れを制限してきた。

 風車を立てようとしても、送電できるかどうかは抽選次第。

 これじゃあ、風力発電で商売はできない。

 太陽光発電による電力は買い取っているが、家庭などで使い切れずに余った電力を買い取っているだけ(余剰電力買取)。

「再生可能エネルギー促進法案」は審議入りさえ妨害

 3月11日、東日本大震災当日の午前中に、「再生可能エネルギー促進法案(電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法案)」が閣議決定された。

 現在は太陽光で発電し使い切れずに余った電力を買い取っているだけだが、

 (1) 太陽光発電に限らず、風力、中小水力、地熱、バイオマス発電が対象

 (2) 使い切れずに余った電力だけでなく、発電した電力全量を買い取る

のが、「全量固定価格買取制度」と言われる、大きな変化だ。

Photo_3

  ドイツは1990年の「電力供給法」で「全量固定価格買取制度」を導入し、再生可能エネルギーを大幅に普及させた。

 1990年から2004年までの14年間に風力発電は346倍、太陽光発電は354倍となっている(上のグラフには示していないが、1990年頃、再生可能エネルギーの大部分は水力発電だった)

 全量を長期にわたって固定価格で買い取ることが保証されるので、コスト回収の目途がつき、発電しやすくなる。

 太陽光パネルも普及するにつれて急速に安くなり、ますます普及しやすくなる。

 2009年時点で少なくとも50以上の国々と25以上の州・地域で採用され、再生可能エネルギーの普及政策として、最も一般的な手法とされている。

 電力会社が買い取るための費用は電気料金に上乗せされる。その額は家庭で月150~200円程度とされている(2011年6月22日「朝日新聞」朝刊4面)。

 原発に頼らずに地球温暖化を阻止するためには、やむを得ない負担ではなかろうか。

  「再生可能エネルギー促進法案」は国会に上程されたものの、経団連、自民党が電気料金の上昇を理由に反対、自民党の抵抗で審議にも入れなかった。

 菅首相の「粘り腰」でようやく日が当たってきた。

 今国会でぜひ成立させるべきだろう。

原発を再起動させるな!

 6月18日、海江田経産相は「原発の安全性を確認した」と称して、定期検査で停止中の原発の再起動を求めた。

 翌日、菅首相も支持を表明、原子力安全・保安院が立地自治体に圧力をかけている。

 こうした中、九州電力玄海2、3号機がある佐賀県の古川知事は突然、「26日に4、5人の県民代表が国の説明を聞く」と表明、再起動への地ならしではないかと報じられている(6月22日 東京新聞朝刊 24面)。

 福島第1原発事故の原因調査がようやく始まったばかりだというのに、なぜ「安全宣言」ができるのか!

 政府は「安全宣言」を撤回し、再起動をやめるべきである。

(アース)

追伸 参考になるものを載せておきます。

 作家・矢作俊彦氏のツイッター

 宮崎駿の菅首相へのメッセージ

 社会学者・小熊英二氏の発言

 

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流山・柏・我孫子から金町の辺りにホットスポットが  ―「放射能雲」の動きは早い!―

水戸より柏の方が放射能汚染されている

 福島第1原発の事故で大量の放射性物質が放出され、北西方向の浪江町赤宇木(あこうぎ)、飯舘村、福島市・伊達市などに放射線量の高い「ホットスポット」ができている。

 「ホットスポット」は北西方向だけではない。南西方向、首都圏の一部にも「ホットスポット」が生じている。

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地上1メートルで測定した放射線・原子力教育関係者有志による全国環境放射線モニタリングのデータ(5月25~28日測定 いわき市勿来町は16日)を筆者が画像化した。
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 不思議なことに、福島第1原発に近い いわき市勿来町や、水戸市よりも、約200キロも離れた流山市・柏市・我孫子市や、約211キロも離れた葛飾区金町の方が、はるかに放射線値が高いのだ。

 なぜ、こういうことになったのか?

雨が降らなかった水戸市は低濃度汚染

 

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 水戸市の放射線量は3月15日朝7時半頃、急上昇した。

 福島第1原発から大量に放出された放射性物質の一団が、「放射能雲」のように風に乗って水戸市の上空を通過していったのだ。

 「放射能雲」が通過すると、放射線量は毎時0.16マイクロシーベルト前後までさがった。

 3月16日、20日に続いて21日、早朝5時頃、またもや「放射能雲」が水戸市上空を通過した。

 その終わり頃に雨が降り始め、上空に残っていた一部の放射性物質が地上に降り注いだ。

 放射線量は毎時約0.3マイクロシーベルトとなった。

柏市は雨でホットスポットに
Photo_3
 
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 柏市の放射線量のグラフは、水戸市のものとはまったく違っている。

 柏市では3月21日9時頃、「放射能雲」が来ると同時に雨が降り出した。

 大量の放射性物質が地上に降り注ぎ、「放射能雲」が通過した後も、地上にたまった放射性物質から、毎時約0.7マイクロシーベルトの放射線が発せられることとなった。

 水戸市と柏市の放射能汚染の違いは、「放射能雲」が来ている時に雨が集中して降ったかどうかによるのだ。

 柏市の隣の流山市、我孫子市、松戸市、そして松戸市のとなりの、葛飾区金町も、同様にして「ホットスポット」になったのだろう。
Photo

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「放射能雲」が流れていく

 水戸市の近く、東海村には東海第2原発や三菱原子燃料株式会社の燃料棒製造工場がある。

 このため、北は日立市、常陸太田市、常陸大宮市から、南は鉾田市までの間に計41ヶ所のモニタリングポストが置かれ、10分毎の放射線測定値が公表されている。

Photo_5  

 41のモニタリングポストのうち、上図の赤線で囲んだ8ヶ所について、3月21日早朝の放射線量の変化を見てみよう。

Photo


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 日立市大沼の放射線量は4時20分にピークに達し、以後は減少している。放射線量のピークは東海村豊岡(4時30分)、ひたちなか市阿字ヶ浦(4 時40分)、同市柳沢(5時)、大洗町大貫(5時10分)、鉾田市荒地(5時20分)、同市樅山(5時30分)、同市徳宿(5時40分)へ、モニタリング ポストの配置どおりに、北から南へと移動している。

 福島第1原発から放出された放射性物質が雲のようになって、日立市から鉾田市へと風に乗って流れていったのだ。

「放射性雲」の動きは速い! 万一の時は即座に行動を!

 「放射能雲」は大沼から徳宿まで、約39キロを80分で移動している。

 時速29キロ。

 当時、水戸市の地上では秒速2.6メートル(=時速9.4キロ)の北東の風が吹いていた。

 放射性物質は地上の風速の約3倍の速度で上空を動いていたのだ。

 今後、万一、福島第1原発から大量の放射性物質が放出された場合、風速から計算するよりはるかに早く放射性物質が飛んでくると考えなければならない。

 例えば東京は、福島第1原発から約227キロ。秒速2.6メートル(=時速9.4キロ)の風が東京に到達するには24時間かかる。

 しかし、時速29キロの上空の風なら、約8時間で到達してしまう。

 いざという時は、すぐに行動しなければならない。

(アース)

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«「福島原発事故」原子炉恐怖の実態。その1、プルトニウム20万年の憂鬱。内部被爆で亡くなられた原子炉作業員平井憲夫さんからの遺言。